論文 - 出口 晶子
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有馬頼吉とハンス・ユーバーシャール
出口晶子
甲南大学紀要 文学編 ( 175 ) 161 - 188 2025年3月
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「南山城地域の木造船―木津川・巨椋池を中心に」 査読あり
出口晶子
『海事史研究』 ( 81 ) 1 - 32 2024年11月
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「Dr.ユーバーシャールと甲南学園」
出口晶子
『甲南大学紀要 文学編』 ( 174 ) 147 - 170 2024年3月
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「本土近接離島の連絡船と海事交通文化―本州・四国の小離島を中心に」
出口晶子
甲南大学紀要 文学編 ( 173 ) 153 - 170 2023年3月
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「Dr.ユーバーシャールの日本学と教育・研究の軌跡―平生日記その他」
出口晶子
『甲南大学紀要 文学編』 ( 171 ) 287 - 317 2021年3月
単著
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「船漆喰―近世文書の民俗学的考察」 査読あり
出口晶子
『国立歴史民俗博物館研究報告』 ( 223 ) 149 - 178 2021年3月
単著
本論でとりあげる船漆喰とは、船の水密充填(caulking)に使う漆喰をさしている。木造船の板と板の接合面や釘頭に塗られる船漆喰には、水の浸入を防ぐため、石灰に麻縄等のほか、油を混ぜ合わせるのが常である。中国では油灰と呼ばれ、古代より現代にいたるまで広いエリアで使われている。油は、中国では桐油が主流であるのにたいし、日本では鱶油などの魚油が主流である。日本における船漆喰は、近世期の海外交易の拠点であった長崎と琉球を中心に、東シナ海の東部沿岸部の九州・沖縄地方に広がった文化であることが認められる。この分布特性について、本論では、主に一七~一八世紀の体験談や伝聞記録、博物知識に民俗学的知見をまじえて考察した。松脂を用いたチャン(瀝青bitumen)やタールなど、一七世紀ころに伝授したとみられる西洋船の技法との連関も考察した。
用いた主な資料は、太平洋の無人島・鳥島に漂着した船乗りたちが自力で船漆喰を生産し、船を造って、無事帰還するまでの体験記録や、土佐に漂着した琉球人との問答記録、船や漆喰に関する和漢の百科全書、長崎にやってきた西洋人の旅行記録や日記、平戸・対馬藩士の聞書記録などである。その結果、長崎・琉球を拠点とする海外交易船に必要とされた船漆喰は、日本の木造船にも受容された技術であったが、その分布は九州・沖縄以外に大きく広がらなかった。また松脂と油を混ぜた西洋のチャンも取り入れられ、漆喰との融合もみられたが、それが全国的な船の水密充填として普及することはなかった。一方、近世日本の内航船で隆盛をみていたのは、マキハダ(Japanese oakum)である。日本における船漆喰の限定的な広がりは、近世日本の長崎・琉球を窓口とする限定的な対外交易政策が影響していた可能性を本論では指摘した。 -
「関西湾岸エリアの海の文化観光と広域連携」
出口 晶子
甲南大学総合研究所叢書 139 61 - 82 2020年2月
単著
出版者・発行元:甲南大学
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「対馬藩中村家造船文書「諸船長サ方深サ書附」の漆喰拵えについて」 査読あり
出口晶子
国立歴史民俗博物館研究報告 ( 209 ) 177 - 187 2018年3月
単著
出版者・発行元:国立歴史民俗博物館
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「東アジアの木造船文化継承のゆくえ」
出口晶子
国際常民文化研究叢書 ( 12 ) 185 - 205 2018年3月
単著
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「和船を活かした河川観光舟運の実態と将来性」 招待あり
出口正登, 出口晶子
観光RE:デザイン(ウェブマガジン) 2016年11月
共著
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「和船を活かした河川観光舟運」
出口晶子、出口正登
甲南大学紀要 文学編 ( 166 ) 193 - 212 2016年3月
共著
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「平生釟三郎の「常ニ備ヘヨ」―日記の沈黙と水害記念帳」
出口 晶子
甲南大学総合研究所叢書 ( 127 ) 99 - 124 2016年2月
単著
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「「常ニ備ヘヨ」―平生釟三郎の精神的風土の地理学的研究」
出口晶子、出口正登
『甲南学園平生記念人文・社会科学研究報告書』 3 55 - 88 2015年3月
共著
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「拡大する瀬戸内世界―日本海から太平洋への旅路」
出口晶子、出口正登
甲南学園平生記念人文・社会科学研究報告書 ( 2 ) 1 - 39 2013年3月
共著
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「見島の鬼ようず―天空の睨み」 招待あり
出口晶子(文)、出口正登(写真)
『やまかわうみ』 ( 5 ) 150 - 157 2012年6月
共著
出版者・発行元:アーツアンドクラフツ
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「五十嵐川・曲渕―サケと戊辰戦役碑」 招待あり
出口晶子(文)、出口正登(写真)
『やまかわうみ』 ( 4 ) 172 - 179 2012年3月
共著
出版者・発行元:アーツアンドクラフツ
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「サケ、のぼる川―五十嵐川と加茂川」 招待あり
出口晶子(文)、 出口正登(写真)
『河川文化』 ( 56 ) 16 - 17 2011年12月
共著
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「円山川を渡り、玄武洞にいたる」 招待あり
出口晶子(文)、出口正登(写真)
『やまかわうみ』 ( 3 ) 166 - 172 2011年12月
共著
出版者・発行元:アーツアンドクラフツ
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「舟の通い路・近江八幡―田と瓦と内湖の関係」 招待あり
出口晶子(文)、出口正登(写真)
『やまかわうみ』 ( 2 ) 171 - 179 2011年9月
共著
出版者・発行元:アーツアンドクラフツ
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「人形になったウミ―琵琶湖・淀川」 招待あり
出口晶子(文)、出口正登(写真)
『やまかわうみ』 ( 1 ) 171 - 179 2011年6月
共著
出版者・発行元:アーツアンドクラフツ