金 セッピョル (キム セッピョル)
Satbyul KIM
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職名 |
講師 |
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学位 |
博士(文学)(総合研究大学院大学) |
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専門分野 |
文化人類学、民俗学 |
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外部リンク |
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金 セッピョル (キム セッピョル) Satbyul KIM
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YTN(韓国公営放送局) グローバルコリアン
2016年5月 - 2017年6月
国立民族学博物館
2015年9月 - 2016年6月
独立行政法人日本学術振興会
2012年4月 - 2014年3月
自然葬の表象のアリーナから : 『We Don't Need a Grave』をめぐる映像人類学的実践 (特集 葬送と死生観の変化をめぐる日韓比較研究の試み) 招待あり 査読あり
金 セッピョル
比較日本文化研究 = Journal of comparative studies in Japanese culture ( 19 ) 9 - 24 2019年3月
自然葬の誕生 : 近代日本的価値の拒否 査読あり
金 セッピョル
総研大文化科学研究 ( 8 ) 177 - 193 2012年3月
出版者・発行元:総合研究大学院大学文化科学研究科
本稿の目的は、日本社会において自然葬という新しい葬送儀礼に与えられてきた意味を社会文化的コンテクストから明らかにすることである。 近年、従来の地縁・血縁を基盤とする墓、つまり居住地域の旦那寺に設けられ、長子によって継承される墓の形態が問い直され、継承を前提としない新しい選択肢が増えている。海、山などに骨灰をまく自然葬もその一つである。このような変化は、これまで家族構造の変化と人口移動という側面から説明されてきた。しかし、人生において重大な意義をもつ葬送のような通過儀礼は、当面する墓の購入と継承の問題だけでなく、これまでの生を締めくくり死に備える契機として、何らかの意味をもって実践される。本稿は、自然葬という新しい葬送儀礼にみられる重層的な意味の一面を、自然葬を実践する側に比重をおいて考察した。 その結果、自然葬は「近代日本的価値の拒否」という意味付けがあり、それが自然葬の登場と定着を支えてきたことが明らかになった。敗戦と戦後の民主化、大衆消費社会化、国際化の時代を生きてきた自然葬選択者たちは、「葬送の自由をすすめる会」のマスター・ナラティブに影響されながら、家族国家イデオロギー、軍国主義、集団主義と閉鎖性などを認識するようになり、それらを自ら拒否しようとする。しかし彼らは主体的個人、合理主義を求めるが、そのような理想のもとに人生を送ってきたわけではない。むしろ実践し切れなかった理想を自然葬に託しているように考えられる。 また、このような思想的背景をもって進められてきた自然葬は、現在、商業化され拡散している。商業化と、そこで発生している「すすめる会」の差別化戦略のなかで、自然葬の意味がどのように再編されていくかについては今後の課題でもある。This article investigates the meanings given to shizensō in a Japanese socio-cultural context. During the 1990s, new and alternative systems of death rituals appeared in Japan, mainly due to social changes such as urbanization, dissolution of family structures, etc. One of these new rituals is the scattering of cremation ashes, shizensō. I argue that the meanings given to shizensō and the practice thereof are connected with the rejection of modernity in Japan. Practitioners of shizensō who had experienced World War II and the student movement in the late 1960s and 1970s, described themselves as persons who had suffered oppression during these historical events. They expressed rejection of the traditional family structure which had been used as a model for the state and the ideology of militarism. Moreover, practitioners of shizensō who were brought up in the era of globalization, and could experience foreign culture directly, developed a feeling of opposition and strong criticism to group consciousness and the closeness of Japanese society. They considered these to be the side effects of Japanese modernity and expressed their rejection in choosing shizensō. I conclude that the adoption of shizensō is a way of breaking away from the constraints of Japanese society. This resulted in the birth of shizensō.
現代日本における自然葬の民族誌
( 担当: 単著)
2019年2月
環境問題を〈見える化〉する 映像・対話・協創
金セッピョル( 担当: 共著 , 範囲: まなざしを共有する-ブータン王国の食に関する映像上映の事例から)
昭和堂 2022年3月 ( ISBN:9784812221211 )
環境問題を〈見える化〉する 映像・対話・協創
太田和彦, 金セッピョル( 担当: 共著 , 範囲: 超学祭研究でルーブリックを使う-コミュニケーションと自己評価)
昭和同 2022年3月 ( ISBN:9784812221211 )
アーバンカルチャーズ : 誘惑する都市文化,記憶する都市文化
岡井, 崇之( 担当: 分担執筆 , 範囲: 第14章 都市における新しい葬送儀礼の形成—自然葬を通して死に対処する)
晃洋書房 2019年7月 ( ISBN:9784771031852 )
コメンテーター「わたしたちは(死んだら)どこへ行くのかー死とアート」映像作品上映・トークイベント
東京外国語大学アジア・アフリカ研究所 人類学カフェ(「死の人類学再考:変容する現実の人類学的手法による探究」) 2024年6月
死の人類学再考:アフェクト/情動論による「現実」への人類学的手法による探究
2021年4月 - 2026年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
西井 凉子, 金 セッピョル, 丹羽 朋子, 田中 大介, 加賀谷 真梨, 磯野 真穂, 黒田 末寿, 土佐 桂子
死は、生きている人は自らだれも体験したことがない出来事である。一方、人は誰しも死者との関係をもっているといえよう。それが、近しい人であろうと、テレビのニュースや新聞記事でしか接点のない人であろうと、すでに不在となった人との関係をもちつつ私たちの「今ここ」がある。本研究の核心的な問いは、死という個の時間的断絶をはさむことで、身体の変化がどのように集合性にアフェクトするか、つまり、一回性の生を生きる身体が、集合的なものにいかに接続されるのか、という問いである。このような問いに焦点化して、生きる「現実」を、死という断絶面から照射することによって、生の潜在性の現われを具体の場から捉えること、これが本研究の目的である。「こうありありえたかもしれない」という別様の生のあり方や、未来への予期、過去の出来事/記憶との相互浸透といった、複数の層の重なり合いまでも含めて捉えようとする。そうした視点により、生の「現実」を深く掘り下げることができると考える。具体的には、成果論集への執筆予定者がそれぞれ発表し、今後の草稿執筆にむけての準備のため、質疑応答を行い、論点の明確化に努めた。
それぞれの研究構想は以下の通りである。
磯野真穂「死にゆく人とのオートエスノグラフィ」、加賀谷真梨「沖縄の池間島の介護の現場から」、丹羽朋子「東日本大震災における死者と死者を映す技術(アート)」、金セッピョル「韓国の遺体の載せる「喪輿」の保存団体の軌跡から」、田中大介「日本の葬儀の特質と変化」、西井凉子「タイにおける死者の記憶から」、黒田末寿「動物の仲間の死に対する反応から」、土佐桂子「ミャンマーにおけるSNSでのみ告げられる死について」
以上。
超高齢多死社会を見据えた葬墓制システムの再構築:多様な生前と死後をつなぐために
2021年4月 - 2025年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
山田 慎也, 土居 浩, 朽木 量, 金 セッピョル, 田中 大介, 問芝 志保, 谷川 章雄, 瓜生 大輔, 鈴木 岩弓, 小谷 みどり, 玉川 貴子, 森 謙二
今年度は「引き取り手のない死者への対応」について、全国の市町村および東京23特別区のあわせて1741市区町村の自治体に対してアンケート調査を実施した。ここでは総務省が行った「遺留品等に関する実態調査結果報告書」によって、引き取り手のない死者数を含め、遺留金等の取り扱いについては概要をつかむことができたため、このアンケートでは、死亡から火葬までの遺体の取り扱い方や拾骨のあり方、また納骨の仕方やその墳墓および、慰霊祭や実際の儀礼のあり方、およびその参列者、そのほか行政の終活事業についてアンケートを実施した。
その調査結果は、法的な具体的手続きが定まっていないため、じつに地域ごとに多様であることが判明した。それは拾骨のあり方や、遺体及び遺骨の保存期間や場所なども自治体ごとに多様であった。また死後の祭祀としては、火葬前や慰霊祭などを実施しない場合も多いが、火葬前に読経は拝礼を行う地域や、慰霊祭を実施する市町村もそれなりにあり、慰霊祭では行政が主催するものだけでなく、社会福祉協議会やそのほか寺院などの対応もあったことが判明した。
さらに死者の祭祀にかかわる特許情報の整理も進んでおり、仏壇や墓などにおいても積極的に特許や実用新案申請がなされていることが分かった。そこでは、時代の先取り的な遺影と位牌の融合した形や仏壇と遺骨安置を併用した形態など、現代の個人化の時代を先取りしたような形態も見られ、工業技術の発展が、葬送墓制にも大きく影響していることが明らかになった。
葬儀の変化メカニズムに関する人類学的研究 :現代韓国の葬儀革新・保存運動を中心に
2019年4月 - 2023年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 若手研究
金 セッピョル
2019年度は夏から秋にかけて、韓国の慶尚北道地域でフィールドワークを行なった。まず、喪輿保存運動団体における調査においては、運動の狙いや成り立ちに関する聞き取り調査及び、一次文献の収集を行なった。狙いは、喪輿や喪輿を保管する小屋を有形文化財に、かつての葬儀習俗を無形文化財に指定し、現代の葬儀では失われたとされる共同性や「生命尊重思想」を回復しようというものであり、韓国の伝統文化保全に主眼を置いている(実際に喪輿を使うことを主な目的としてはいない)。彼らは国学研究所として出発したが、K村で廃棄処分の危機におかれた喪輿と喪輿小屋を入手したことをきっかけに、喪輿保存運動を展開することになる。喪輿と喪輿小屋は、彼らにとっては韓国の近現代史の紆余曲折の中で失われた「民族の精神」を象徴するものとして再発見されていると推測される。
また、K村の喪輿がどのような道を辿って廃棄されるに至ったかに関して、K村で聞き取り調査を行なった。K村が属する永川市は、かつて商業と交通の要所として発達した地域であった。しかし他地域に比べて植民地時代の疲弊状況が深刻であり、朝鮮戦争時の戦争被害も大きかったこと、戦後もほとんどの場所が軍事保護地域に指定され開発ができなかったことから、慶尚北道の中では最も人口減少が激しい地域となった。K村は1970年代の産業化までは麻の栽培や加工、商業で栄えていたが、道庁所在地の大邱で紡績産業が発達すると活気を失い、住民の多くが近隣の工業都市に流出した。さらに、K里は共産主義の影響力が強かったという。左右の理念対立と戦中・戦後の混乱のなか「伝統文化の守護者」である有力な両班出自の構成員が殺されたり、村を立ち去った。単なる都市化による人口減少だけでなく、こういった近現代史を背景に、喪輿に代表される伝統的な葬儀文化が廃れていったと考えられる。
現代日本における死者儀礼のゆくえ-生者と死者の共同性の構築をめざして
2016年4月 - 2020年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
山田 慎也, 金 セッピョル, 朽木 量, 土居 浩, 谷川 章雄, 村上 興匡, 瓜生 大輔, 鈴木 岩弓, 小谷 みどり, 森 謙二
高齢者住宅や生活協同組合の共同墓、病院による助葬事業等、従来の地縁、血縁ではない新たな関係性は、死後の関係ではなく生前からの共同性が重要にあることが明らかになった。またデジタル遺影やオンラインメモリアルなど、新たな形態の死者表象も誕生していることも指摘した。一方、伝統的と捉えられていた従来の墓や位牌、葬儀も、常に社会構造や生活状況に応じて変化しており、その過程の詳細な歴史的検討を重ねることではじめた現在の実態を正確に把握することができることを指摘した。
2026年度 ①韓国の喪輿保存運動に関する研究、②オーストラリアにおけるイタリア移民の葬儀に関する研究、③人類学とアートの協同に関する研究と実践
研究費の種類: 教員研究費
2025年度 ①韓国の喪輿保存運動に関する研究、②オーストラリアにおける遠隔葬儀と移民に関する研究、③人類学とアートの協同に関する研究と実践
研究費の種類: 教員研究費