榎木 美樹 (エノキ ミキ)
ENOKI Miki
職名 |
准教授 |
学位 |
経済学(龍谷大学), 文学(龍谷大学) |
専門分野 |
地域研究 |
外部リンク |
インド被差別者の社会批評実践と他者の当事者性拡張が示す萌芽的倫理の宗教人類学研究
2024年4月 - 2028年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
根本 達
担当区分:研究分担者
インドにおける改宗を経た仏教徒と亡命チベット人仏教徒との邂逅
2018年4月 - 2023年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
榎木 美樹
新型コロナウィルス感染症対策の渡航制限ため、現地調査が全くできなかった。
改宗を経たインド人仏教徒の動きを把握するため、マハーラーシュトラ州を中心に活動するインド人活動家にオンラインでの聞き取り調査を行った。2020年度から本格化し、世界的に感染が拡大している新型コロナウィルス感染症対策に伴う移動や接触制限のため、これまでのような活動ができない中での状況や将来の展望について聴取した。仏教徒は経済的貧困層が大多数を占め、これまでは中東やアフリカ諸国への出稼ぎ労働や、インド国内でも県境や州境を越えて都市部で行っていた出稼ぎが制限されていることで、収入が大幅に減少した。またCOVID-19感染によって死亡したケースも多発した。
チベット仏教徒の動きとしては、これまで頻繁にインド人活動家を定住地に受け入れて情報交換やイベント開催をしてきたが、今般の新型コロナウィルス感染拡大に伴って、定住地そのものがロックダウン(都市封鎖)の対象になり、ヒトもモノの流れも閉ざされて陸の孤島と化している。こういった現状をオンライン調査で実施した。国外支援ドナーの人定往来が停滞していること、海外支援団体・支援者の資金状況が悪化していることによる支援金の減額などにより、コロナ以前よりは規模を縮小して交流や活動が行われている。
インド側・チベット側双方の人流・物流が制限されていることから、両サイドで盛り上がってきていた協働・連帯の活動の停滞が顕著であった。