西尾 純二 (ニシオ ジュンジ)
NISHIO Junji
職名 |
教授 |
専門分野 |
社会言語学 |
外部リンク |
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西尾 純二 (ニシオ ジュンジ) NISHIO Junji
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大阪大学大学院 文学研究科
1999年4月 - 2002年3月
大阪大学大学院 文学研究科 日本語学講座
1999年4月 - 2002年3月
方言研究支援プロジェクトを振り返る 査読あり
二階堂整, 田中ゆかり, 西尾純二, 灰谷謙二, 半沢康
方言の研究 ( 7 ) 29 - 35 2021年7月
出版者・発行元:日本方言研究会・ひつじ書房
和歌山県田辺市龍神方言
西尾 純二
全国方言文法辞典資料集(5)活用体系(4) 59 - 72 2019年3月
動詞等の活用における日本語諸方言のバリエーションと,それを記述するための枠組みを提示することを目的として,全国の要地方言における活用体系の記述が,小西いずみ,日高水穂らを中心に行われている。本稿は,その一環として,和歌山県田辺市龍神方言の活用を記述したものである。本州ではこの地のみに見られるとされる,二段活用の残存状況をはじめ,形容詞,形容名詞,名詞述語の活用についても現地調査をもとに記述した。
岸江, 信介, 中井, 精一, 都染, 直也, 市島, 佑起子, 塩川, 奈々美, 舩木, 礼子, 村中, 淑子, 西尾, 純二, 松丸, 真大, 高木, 千恵, 津田, 智史, 鳥谷, 善史, 大西, 拓一郎, 峪口, 有香子( 担当: 分担執筆 , 範囲: 卑罵表現)
昭和堂 2022年4月 ( ISBN:9784812221167 )
現代の語彙: 男女平等の時代 (シリーズ“日本語の語彙”)
飛田 良文, 佐藤 武義, 田中 牧郎, 茂木, 俊伸, 蓑川, 惠理子( 担当: 分担執筆 , 範囲: 待遇場面による語の選択)
朝倉書店 2019年4月 ( ISBN:4254516673 )
本書では,近代までの日本から大きく変わった社会のあり様に応じた,現代日本語の語彙の変化の諸相が体系的に論じられている。
担当箇所では,現代人は対人関係における価値観を変化させており,そのことが待遇場面での語の選択に変化をもたらしていることを「岡崎敬語調査」の分析を通して明らかにした。具体的には,見知らぬ中年男性に話しかける場面の調査データをもとに相手に距離を置く語を選択する方向への変化と,さらにそれが進んだ相手を指し示す言葉を使わない方向への変化を捉えた。これによって,対人コミュニケーションに積極的でなくなってきたという変化が待遇表現語彙に変化をもたらしたことを示した。
県別 方言感覚表現辞典
真田 信治, 友定 賢治( 担当: 分担執筆 , 範囲: 和歌山県関連記事)
東京堂出版 2018年8月 ( ISBN:4490109040 )
関西弁事典
真田, 信治( 担当: 共編者(共編著者))
ひつじ書房 2018年3月 ( ISBN:9784894768482 )
本書は,関西方言に関連する,伝統的な方言学や社会言語学的な知見について整理した事典encyclopediaである。その整理の中で,60名の執筆者が必要な論を補充・更新しつつ,トピックを体系的に構成している。まず総説として,関西方言全体の歴史,地理的,社会的情況,研究史,そして各種言語地図について論じている。次に関西の各府県の方言事象を音声・文法・敬語などの語法といった言語的側面,そしてそれらの言語事象の地理的分布といった面を解説する。他,関西の各方言を,歴史に支えられた街,自然,文芸,職業,宗教的な特徴などとの関わりで解説した多くの論考を所収している。さらには,関西弁にかかわる教育,放送,医療,方言変換ソフトについてなどの言語施策についてもまとめている。このように本書では,関西という地域における,言語,言語を用いた人々の生活の時空間を描き出し,言語と地域社会との関わりを総合的に捉えることを試みた。
編集委員:岸江信介、高木千恵、都染直也、鳥谷善史、中井精一、西尾純二、松丸真大
敬語は変わる : 大規模調査からわかる百年の動き
井上, 史雄, ほか( 担当: 分担執筆 , 範囲: マイナス待遇表現の衰退)
大修館書店 2017年8月 ( ISBN:9784469222609 )
本書は,現代の敬語について,愛知県岡崎市での大がかりな敬語調査を中心に,「敬語の成人後採用」と「聞き手を目指す敬語」への動きの2つの関心を大きな柱として論じるものである。
担当箇所では,相手を悪く言うことに対する言語行動の規制の変化について論じている。具体的には,面と向かって相手を悪く言うことが,以前に比べて少なくなったということ。また,逆に相手に配慮して丁寧な言葉を話すようになってきているということ。さらには,コミュニケーションが画一化していることを捉え,現代都市社会の他者か警戒がその背景にあることを論じた。
現代語の感謝・謝罪に見られる配慮表現 招待あり
西尾純二
シンポジウム「日本語の配慮表現の多様性」 (科学技術館〈東京〉) 2012年9月
待遇表現の記述的研究と岡崎調査
西尾 純二
第34回関西言語学会ワークショップ『敬語と敬語意識に見られる実時間的変化---国立国語研究所における岡崎敬語調査から--』 (神戸松蔭女子学院大学) 2009年6月
2009.6.6 講演「待遇表現の記述的研究と岡崎調査」ワークショップ『敬語と敬語意識に見られる実時間的変化---国立国語研究所における岡崎敬語調査から--』朝日祥之・横山詔一,西尾純二,阿部貴人,第34回 関西言語学会 於:神戸松蔭女子学院大学
社会的なアプローチから見た配慮言語行動
西尾 純二
第23回社会言語科学会 10周年記念シンポジウム『配慮言語行動研究の新地平』 2009年3月
2009.3.28 講演「社会的なアプローチから見た配慮言語行動」10周年記念シンポジウム『配慮言語行動研究の新地平』第23回社会言語科学会(リンクは科研費報告書(課題番号17320072)付属CD-ROMに所収したPDFファイル) 於:東京外国語大学
配慮表現を多様化させる社会的要因の探求
西尾 純二
シンポジウム『日本語の対人配慮表現の多様性』 2008年3月
2008.3.16 講演「配慮表現を多様化させる社会的要因の探求」シンポジウム『日本語の対人配慮表現の多様性』 ,野田尚史編(2009.3.27)『日本語の対人配慮表現の多様性』科研費報告書(課題番号17320072)に講演資料所収報告書pp.29-40 科研費事業 於:大正大学
対人コミュニケーションにおける配慮表現の地域差に関する研究
2018年4月 - 2022年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
岸江 信介, 西尾 純二, 峪口 有香子
本研究では配慮表現の研究を通じ、無敬語に関して興味深い分析結果が明らかとなった。近畿地方において北・中部は有敬語地域であるが、南部はほぼ全域が無敬語地域であるということが明らかとなった。無敬語である南部地域では共通語と同じ敬語形式が各地にみられた。しかしこれらはいずれもフォーマル場面での共通語使用であり、近畿地方南部各地で方言敬語の使用が見出せなかったため、この結論に至った。
茨木県調査でも伝統的な方言敬語形式がみられず、南近畿地方とよく似た結果となった。敬語表現の使い分けの目安とされてきた「ウチ/ソト」などの有敬語地域では適応できるが,無敬語地域では適応できないことが明らかとなった。
公共用語の地域差・時代差に関する社会言語学的総合研究
2016年4月 - 2020年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
井上 史雄, Daniel Long, 阿部 新, 山下 暁美, 半沢 康, 松田 謙次郎, 木村 泰知, 柳村 裕, 田辺 和子, 田中 宣広, 西尾 純二, 高丸 圭一, 竹田 晃子, 宇佐美 まゆみ, 岸江 信介, 久能 三枝子, 鑓水 兼貴
本研究では、「公共用語」という新テーマに関して、多様な分野で大量データを集積し、公私の場面での言語使用を新たに分析した。①挑戦的萌芽研究以来共同研究を積み重ね、「公共用語」という切り口の視野を拡大して、社会言語学の体系、包括的な記述を目指した。②従来の社会言語学・方言学が私的場面での言語に関心を持ったのに対し、改まったHighの公的場面での言語使用に焦点をあてた。③公共場面での多言語化、方言使用、談話の方言差、言語景観、気づかない方言や音声変異などを取り上げた。④公共用語の包括的理論を整備し、統一的原理が貫徹していることを明らかにした。約10年の研究の報告書を刊行した。
対照談話論による日本語談話の発想と表現の研究
2015年4月 - 2019年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
沖 裕子, 西尾 純二, 姜 錫祐, 趙 華敏
日本語談話の発想と表現について、次のような研究成果を得た。第1に、日本語談話を韓国語談話、中国語談話と比較対照することで、社会文化、意識態度、談話内容、談話表現の4層全体から明らかにした。第2に、共通語と松本方言の敬語使用を対照させることで、国内の方言談話においても発想と表現の異なりがあることを明らかにした。第3に、外国語および方言間の比較対照を並行して進めることで、談話研究の新たな方法論を開拓し、談話論の進展につなげた。
近畿方言における配慮表現の研究
2015年4月 - 2018年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
岸江 信介, 松丸 真大, 西尾 純二, 中井 精一, 真田 信治, 鳥谷 善史, 峪口 有香子, 清水 勇吉, 塩川 奈々美
近畿地方での配慮表現の実態を解明するため、大阪市、京都市、淡路島、新宮市・熊野市で各地生え抜きの高齢者を対象に各々約90名ずつの面接調査を実施した。各々の調査結果はその都度、報告書にまとめて刊行したが、大阪市や京都市などの有敬語地域における配慮表現の実態と、無敬語地域の淡路島や熊野灘地域の配慮のあり方を比較することに心がけた。この結果、京都市や大阪市など、都市部ではウチ/ソトといった意識にもとづいて敬語や配慮表現が使い分けられるが、淡路島や熊野灘沿岸地方は、ウチ社会中心であるため、ウチ/ソトで使い分けられることが少ないことが判明した。