Books and Other Publications - NISHIO Junji
-
ケーススタディ 日本語のバラエティ
上野智子, 定延利之, 佐藤和之, 野田春美編( Role: Contributor , 「上品なことば・下品なことば」,「忌避することば・慶弔のことば」)
おうふう 2005.10
【共著全体の概要】
多種多様な現代日本語の実態を,「日本語のバラエティ」という用語に集約させ,インターネットや携帯電話を媒介としたメール通信,マンガや歌詞など新しい文体や発音などの中に日本語の未知の可能性を探る。
【本人担当部分】「上品なことば・下品なことば」(p.78-p.83),「忌避することば・慶弔のことば」(84-89)
「上品なことば・下品なことば」では,発話や文章のスタイルを形成する,言語事象を「品」という観点からとらえ,卑語や隠語,美化語などの「品」の表出機能のあり方や心理的距離の調節機能などについて紹介した。「忌避することば」「慶弔のことば」では,社会的・宗教的なことばのタブーについて論じ,「不吉」「社会的評価の格下げ」「意思疎通の失敗」などの事態を避けることが特定の言葉を忌避する理由になることを述べた。また,慶弔のことばでは,その定型性がスピーチや年賀状などのどのような部分に現れるかを例示し,時代背景との関わりを論じた。 -
応用社会言語学を学ぶ人のために
ダニエル・ロング, 宮治弘明, 中井精一編, 共著者, 真田信治, 日高水穂, 沖裕子, 金沢裕之, 姜錫佑, 二階堂整, 西尾純二, 松田謙次郎, 岸江信介, 渋谷勝己ほか( Role: Contributor , 語用論的変異)
世界思想社 2001.6
【書籍概要】
社会言語学の様々な分析方法や知見を言語教育,言語外の社会的諸活動に応用することを志向して初学者向けに編纂されたテキスト。
【担当部分概要】
言語変異は,通常,意味的同一性が確保された複数の音形のことを指す。「語用論的変異」は言語行動の目的の同一性のもとに出現する,様々な語の選択や言い回しのことを指す。その産出や解釈の違いについて,観察の切り口を示した。選択された語や様々な言い回しへの解釈が異なると,コミュニケーション上の摩擦が生じるが,そのような諸場面への応用を本稿は志向している。 -
20世紀フィールド言語学の軌跡-徳川宗賢先生追悼論文集-
( Role: Joint editor , 大学生における表現行動のバリエーション,『口語法調査報告書』の調査機関別回答傾向)
変異理論研究会編・刊行 2000.6