図師 宣忠 (ズシ ノブタダ)
ZUSHI Nobutada
職名 |
教授 |
専門分野 |
西洋中世史,フランス中世史 |
外部リンク |
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図師 宣忠 (ズシ ノブタダ) ZUSHI Nobutada
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京都大学 文学研究科 歴史文化学専攻 博士課程 単位取得満期退学
2000年4月 - 2004年3月
京都大学 文学研究科 歴史文化学専攻 修士課程 修了
1998年4月 - 2000年3月
異端者の情報にアクセスする──中世南フランスにおける異端審問記録の作成・保管・利用
図師宣忠
高田京比子ほか編『中近世ヨーロッパ史のフロンティア』(昭和堂、2021年) 169 - 192 2021年12月
‘À propos de l’utilisation des registres d’inquisition de Toulouse au XIIIe siècle’ 招待あり
ZUSHI Nobutada
Annales du Midi: revue de la France méridionale 128 ( 294 ) 269 - 279 2016年
彷徨える異端者たちの足跡を辿る──中世南フランスにおける異端審問と「カタリ派」迫害
図師宣忠
服部良久編『コミュニケーションから読む中近世ヨーロッパ史──紛争と秩序のタペストリー』(ミネルヴァ書房、2015年) 373 - 395 2015年10月
Negotiations and the Use of Documents in 13th Century Toulouse
ZUSHI Nobutada
Yoshihisa Hattori, ed., Political Order and Forms of Communication in Medieval and Early Modern Europe (Rome: Viella, 2014) 213 - 229 2014年2月
一三世紀都市トゥールーズにおける「異端」の抑圧と文書利用 : 王権・都市・異端審問の対立と交渉の諸相 (特集 都市) 招待あり 査読あり
図師 宣忠
史林 95 ( 1 ) 74 - 109 2012年1月
ジョン・H・アーノルド(図師宣忠・赤江雄一訳)『中世史とは何か』
( 担当: 共訳)
岩波書店 2022年12月 ( ISBN:9784000615778 )
エーコ『薔薇の名前』──迷宮をめぐる〈はてしない物語〉
( 担当: 単著)
慶應義塾大学出版会 2021年4月 ( ISBN:9784766425598 )
フランスの歴史を知るための50章
中野, 隆生, 加藤, 玄( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「10 カタリ派のコスモロジー─中世南フランスの信仰と異端迫害─」77-82頁)
明石書店 2020年5月 ( ISBN:9784750350219 )
論点・西洋史学
金澤周作監修( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「II-15迫害社会の形成」96-97頁)
ミネルヴァ書房 2020年4月 ( ISBN:9784623087792 )
はじめて学ぶフランスの歴史と文化
上垣豊編( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「第一章:中世フランス王権の歴史的展開」2-16頁「歴史の扉1:騎士道精神と宮廷風恋愛」17-25頁「第二章:中世フランスの社会と文化」26-42頁)
ミネルヴァ書房 2020年3月 ( ISBN:9784623087785 )
(新刊紹介)Yoichi KAJIWARA, Du frère au maître: Les dominicains de France face au système universitaire des grades au Moyen Âge, Paris, Les Éditions du Cerf, 2022, 534p., €38.00
図師宣忠
西洋中世研究 ( 15 ) 186 - 187 2023年12月
掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等
(新刊紹介)Peter BILLER and Lucy J. SACKVILLE (eds.) Inquisition and Knowledge, 1200―1700, Woodbridge/Rochester, York Medieval Press, in association with The Boydell Press, 2022, 360p., £70.00
図師宣忠
西洋中世研究 ( 14 ) 207 - 208 2022年12月
史実とフィクションのあわいを探る──歴史解釈としての映画の可能性
図師宣忠
大黒俊二、林佳世子責任編集『岩波講座 世界歴史9巻──ヨーロッパと西アジアの変容:11〜15世紀』岩波書店 135 - 136 2022年8月
『モンタイユー』を読み直す――異端審問記録の「読み」の可能性をめぐって
図師宣忠
青谷秀紀編『中世後期ヨーロッパ世界と贖罪・規律・権力』科学研究費補助金:基盤研究(C)(JSPS科研費17K03193)(代表:青谷秀紀)成果報告書 41 - 56 2022年3月
Cathar Heretics on the Move: Religious Mobilties in Medieval Languedoc and Lombardy
Nobutada ZUSHI
International Conference: Spatial and Social Mobilities in the Medieval and Early Modern Alpine Regions (Accademia di architettura Mendrisio) 2024年3月
開催年月日: 2024年3月
Coming Back from Lombardy: Cathar Heresy and Mobility in Thirteenth- and Early Fourteenth-Century Languedoc
Nobutada ZUSHI
Workshop: Spatial and Social Mobilities in the Medieval and Early Modern Alpine Regions (Mendrisio, Palazzo Canavée, aula 3.88, Laboratorio di Storia delle Alpi (LabiSAlp)) 2023年3月
開催年月日: 2023年3月
〈モビリティー×書物〉から見た社会
図師宣忠
第72回日本西洋史学会大会小シンポジウム2「モビリティーを生む「書物」─中近世ヨーロッパ内境域アルプス世界の場合─」(東洋大学[オンライン開催]) 2022年5月
中世後期フランス・ネーデルラントにおける「魂の統治」と「聖なるものへのアクセス」
2021年4月 - 2025年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
轟木 広太郎, 図師 宣忠, 青谷 秀紀
本研究は、中世後期のフランスとネーデルラントを対象として、救霊にかかわるローマ=カトリック教会の思想・実践を「魂の統治」という観点から、また世俗の統治実践を「聖性」とのかかわりにおいて研究することを通じて、中世後期の政治・宗教史を独自な視点から見直そうというものであるが、研究計画初年度として基礎的な作業を進めることができた。
まず、轟木は13世紀半ばから14世紀初頭のフランス王権の地方監察について、そこに君主自身の魂の救いという問題と王国の救済という問題が絡んでいることを示した論文を発表したほか、告解を扱った説教関連史料(ハイステルバッパのカエサリウス『奇跡の対話』)の分析を進めた。図師は、本研究で「魂の統治」の特殊形態と規定した異端審問について、審問官たちの作成した各種記録類がどのように彼らの実務を支えていたかを明らかにする論文を発表した。青谷は15世紀のネーデルラントにおける都市の騒擾を諸侯統治や都市共同体統治と関連づける論文を発表した。
また、今年度は2度の研究会を遠隔開催で実施した。まず12月の第1回研究会では、今年度のそれぞれの研究の進捗状況について報告するとともに、それを踏まえた今後の計画について議論した。続く3月の第2回研究会では、第1回の話し合いを踏まえ、中世後期のヨーロッパ全体を対象とする比較政治史の近著(John Watts, The Making of Polites: Europe, 1300-1500, 2014)について、轟木が書評報告(ただし、著作の前半のみ)を行った。
中近世アルプス地域の空間的・社会的モビリティー:境域の政治・宗教・社会の動的展開
2020年4月 - 2023年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
佐藤 公美, 服部 良久, 踊 共二, 田中 俊之, 皆川 卓, 上田 耕造, 渡邉 裕一, 斉藤 恵太, 有田 豊, 田島 篤史, 図師 宣忠, 頼 順子, 猪刈 由紀
中世後期ヨーロッパ世界と贖罪・規律・権力
2017年4月 - 2022年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
青谷 秀紀, 轟木 広太郎, 図師 宣忠
本研究は、フランス王国とその周辺を中心として、中世後期における宗教と権力の関係を、教会とこれに範をとった俗人による罪と贖罪をめぐる様々な実践の分析から明らかにした。具体的には、異端審問や教会裁判、宗教儀礼に焦点を当てることで、世俗化が進展したとされる13世紀以降のヨーロッパにおいても、信徒の魂が、教会の聖職者によってだけでなく、王権や都市政府によっても直接間接さまざまな形で統御されていた実態を浮き彫りにした。
前近代ユーラシア西部における貨幣と流通のシステムの構造と展開
2016年4月 - 2020年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
鶴島 博和, 櫻木 晋一, 亀谷 学, 菊池 雄太, 城戸 照子, 西村 道也, 新井 由紀夫, 徳橋 曜, 安木 新一郎, 図師 宣忠, 阿部 俊大, 西岡 健司, 名城 邦夫, 山田 雅彦, 向井 伸哉
本研究は前近代における西ユーラシアを時空間の対象として,貨幣の製造と流通のシステムの構造と展開を解明することを基本的な研究課題とした.「権力」を支え「富」の主要な形態であると同時に価値尺度であった「地域世界」の血液ともいうべき貨幣が,(1)何を素材として,(2)どのように製造され,(3) 受容され,(4) 流通しそして(5)その生涯を終えて次に継承されたのかという「貨幣の生涯」をブリテン、バルト海域、地中海域というヨーロッパ世界の周辺部における貨幣の製造と流通のシステムに光を当てることができた。ヨーロッパの中核ともいうべきフランク世界とそれとの関連の解明が課題として残った。
中世南フランス都市における処罰する権力の展開と文書利用
2016年4月 - 2019年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
図師 宣忠
本研究は、中世南フランス都市における権力による文書利用のあり方を対象とするものである。13世紀以降、文書の利用が拡大していくにつれて、記録の保存が王権や異端審問、都市権力の主要な関心事となっていく。記録はその文面を参照され、その内容に応じて精査される対象となったのである。
本研究では、まず都市トゥールーズとフランス王権との関係が文書に記された証拠に基づいた交渉を通じて構築されていったこと、また異端審問官が異端者の情報を引き出すために記録の作成・保存・利用を行っていたことを明らかにした。
2024年度 中世ヨーロッパ史(文書と権力、宗教と社会、史料論)/西洋中世学(映像化される中世)
研究費の種類: 教員研究費