武田 鋼二郎 (タケダ コウジロウ)
TAKEDA Kojiro
職名 |
教授 |
学位 |
博士(理学)(京都大学) |
専門分野 |
酵母遺伝学 分子遺伝学 , 分子細胞生物学 |
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武田 鋼二郎 (タケダ コウジロウ) TAKEDA Kojiro
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甲南大学 理工学部 生物学科 教授
2022年4月 - 現在
甲南大学 理工学部 生物学科 准教授
2017年4月 - 2022年3月
甲南大学 理工学部 生物学科 講師
2013年4月 - 2017年3月
学校法人沖縄科学技術大学院大学 G0細胞ユニット
2011年11月 - 2013年3月
国名:日本国
独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構 G0細胞ユニット
2010年4月 - 2011年10月
国名:日本国
独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構 G0細胞ユニット
2005年9月 - 2010年3月
国名:日本国
独立行政法人科学技術振興機構 沖縄大学院大学先行的研究事業 G0細胞ユニット
2005年4月 - 2005年8月
国名:日本国
Phosphate uptake restriction, phosphate export, and polyphosphate synthesis contribute synergistically to cellular proliferation and survival. 査読あり 国際誌
Masahiro Takado, Tochi Komamura, Tomoki Nishimura, Ikkei Ohkubo, Keita Ohuchi, Tomohiro Matsumoto, Kojiro Takeda
The Journal of biological chemistry 299 ( 12 ) 105454 - 105454 2023年11月
担当区分:最終著者, 責任著者
Phosphate (Pi) is a macronutrient, and Pi homeostasis is essential for life. Pi homeostasis has been intensively studied; however, many questions remain, even at the cellular level. Using Schizosaccharomyces pombe, we sought to better understand cellular Pi homeostasis and showed that three Pi regulators with SPX domains, Xpr1/Spx2, Pqr1, and the VTC complex synergistically contribute to Pi homeostasis to support cell proliferation and survival. SPX domains bind to inositol pyrophosphate and modulate activities of Pi-related proteins. Xpr1 is a plasma membrane protein and its Pi-exporting activity has been demonstrated in metazoan orthologs, but not in fungi. We first found that S. pombe Xpr1 is a Pi exporter, activity of which is regulated and accelerated in the mutants of Pqr1 and the VTC complex. Pqr1 is the ubiquitin ligase downregulating the Pi importers, Pho84 and Pho842. The VTC complex synthesizes polyphosphate in vacuoles. Triple deletion of Xpr1, Pqr1, and Vtc4, the catalytic core of the VTC complex, was nearly lethal in normal medium but survivable at lower [Pi]. All double-deletion mutants of the three genes were viable at normal Pi, but Δpqr1Δxpr1 showed severe viability loss at high [Pi], accompanied by hyper-elevation of cellular total Pi and free Pi. This study suggests that the three cellular processes, restriction of Pi uptake, Pi export, and polyP synthesis, contribute synergistically to cell proliferation through maintenance of Pi homeostasis, leading to the hypothesis that cooperation between Pqr1, Xpr1, and the VTC complex protects the cytoplasm and/or the nucleus from lethal elevation of free Pi.
Regulation of inorganic polyphosphate is required for proper vacuolar proteolysis in fission yeast. 査読あり 国際誌
Naoya Sawada, Shiori Ueno, Kojiro Takeda
The Journal of biological chemistry 297 ( 1 ) 100891 - 100891 2021年7月
Regulation of cellular proliferation and quiescence is a central issue in biology that has been studied using model unicellular eukaryotes, such as the fission yeast Schizosaccharomyces pombe. We previously reported that the ubiquitin/proteasome pathway and autophagy are essential to maintain quiescence induced by nitrogen deprivation in S. pombe; however, specific ubiquitin ligases that maintain quiescence are not fully understood. Here we investigated the SPX-RING-type ubiquitin ligase Pqr1, identified as required for quiescence in a genetic screen. Pqr1 is found to be crucial for vacuolar proteolysis, the final step of autophagy, through proper regulation of phosphate and its polymer polyphosphate. Pqr1 restricts phosphate uptake into the cell through ubiquitination and subsequent degradation of phosphate transporters on plasma membranes. We hypothesized that Pqr1 may act as the central regulator for phosphate control in S. pombe, through the function of the SPX domain involved in phosphate sensing. Deletion of pqr1+ resulted in hyperaccumulation of intracellular phosphate and polyphosphate and in improper autophagy-dependent proteolysis under conditions of nitrogen starvation. Polyphosphate hyperaccumulation in pqr1+-deficient cells was mediated by the polyphosphate synthase VTC complex in vacuoles. Simultaneous deletion of VTC complex subunits rescued Pqr1 mutant phenotypes, including defects in proteolysis and loss of viability during quiescence. We conclude that excess polyphosphate may interfere with proteolysis in vacuoles by mechanisms that as yet remain unknown. The present results demonstrate a connection between polyphosphate metabolism and vacuolar functions for proper autophagy-dependent proteolysis, and we propose that polyphosphate homeostasis contributes to maintenance of cellular viability during quiescence.
The fission yeast Greatwall-Endosulfine pathway is required for proper quiescence/G<sub>0</sub> phase entry and maintenance. 査読あり
Aono S, Haruna Y, Watanabe YH, Mochida S, Takeda K
Genes to Cells 24 ( 2 ) 172 - 186 2019年2月
Glucose restriction induces transient G2 cell cycle arrest extending cellular chronological lifespan 査読あり
Masuda, F., Ishii, M., Mori, A., Uehara, L., Yanagida, M., *Takeda, K., and *Saitoh, S. (*: corresponding author)
Sci Rep 6 19629 2016年1月
The critical glucose concentration for respiration-independent proliferation of fission yeast, Schizosaccharomyces pombe. 査読あり
*Takeda K, Starzynski C, Mori A, Yanagida M (* corresponding author)
Mitochondrion 22 91 - 95 2015年5月
多彩な生理機能をもつ謎めいた高分子ポリリン酸 〜酵母遺伝学からの一考察〜 招待あり
武田鋼二郎
放生研ニュース ( 172 ) 3 - 7 2022年8月
担当区分:筆頭著者
分裂酵母静止期細胞におけるプロテアソームとオートファジーの協調:ミトコンドリア品質管理と寿命維持
武田鋼二郎
細胞工学 29 429 - 430 2010年
担当区分:筆頭著者 掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:秀潤社
分裂酵母Cut8によるプロテアソームの核局在機構
武田鋼二郎, 柳田充弘
蛋白質核酸酵素 51 1241 - 1244 2006年
掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:共立出版
染色体分配と蛋白質分解:セパレースによる姉妹染色分体分離とその制御〜セパレース・セキュリン・APC/C
武田鋼二郎, 柳田充弘
実験医学 22 196 - 202 2004年
掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:羊土社
APC/サイクロソームによるM期制御機構
武田鋼二郎, 木全諭宇, 柳田充弘
実験医学 19 126 - 131 2001年
掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌) 出版者・発行元:羊土社
Seeking polyphosphate synthases and related proteins of higher eukaryotes by yeast genetics 招待あり
Kojiro Takeda
iCeMS Seminar (Kyoto University) 2022年10月
分裂酵母Xpr1依存的なリン酸排出活性
武田鋼二郎
酵母遺伝学フォーラム第55回研究報告会 2022年9月
開催年月日: 2022年9月
分裂酵母におけるポリリン酸の必須性の検討
藤山佳穂、野瀬夏鈴、佃楓音、武田鋼二郎
酵母遺伝学フォーラム第55回研究報告会 2022年9月
開催年月日: 2022年9月
分裂酵母∆xpr1∆pqr1の高リン酸濃度超感受性の多コピー抑圧因子の探索
西村智貴、佃楓音、駒村灯智、武田鋼二郎
酵母遺伝学フォーラム第55回研究報告会 2022年9月
開催年月日: 2022年9月
分裂酵母におけるリン酸源枯渇時のポリリン酸関連因子の働き
西村智貴、紙谷竜馬、興梠佑里香、武田鋼二郎
酵母遺伝学フォーラム第54回研究報告会 2021年8月
開催年月日: 2021年8月
多細胞生物ポリリン酸関連酵素の探索
2022年 - 2024年
学術振興機構 科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
担当区分:研究代表者
真核細胞におけるポリリン酸の新奇な生理機能と制御系の探求
2019年4月 - 2022年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
武田 鋼二郎
担当区分:研究代表者
ポリリン酸(PolyP)は,数個から数百の無機リン酸が重合した高分子であり,全ての生物が有すると言われている。PolyPにはリン酸貯蔵体としての役割がある一方,血液凝固,エネルギー代謝やタンパク質の安定性への関与,PolyP化というタンパク質の翻訳後修飾の発見なども報告されている。PolyPは単なる貯蔵体を超えた生体分子ということになるが,まだ未発見の機能や制御系の存在が予想される。PolyPは既に社会利用されていることから,その細胞に及ぼす影響や新しい生理活性,制御機構の理解は,基礎・応用両面で重要である。申請者はPolyPを過剰蓄積する分裂酵母変異株(Δpqr1)を発見し,この変異株では栄養飢餓時にオートファジー依存的タンパク質分解に異常をきたし細胞寿命が短縮することを見出した。本研究では,この発見と分裂酵母変異株を活用し,「真核細胞におけるPolyPの新しい生理機能と進化的に保存された制御系を解明する」ことを目的とする。本研究で追求したい中心的な問いかけは、(A) PolyPの新規生理機能、(B) PolyPに関わる遺伝子群の網羅的同定、(C) PolyP量の変化や異常に対する細胞応答の全体像の理解、の3点である。2019年度は,(A)に関しては,細胞寿命,オートファジーとPolyPとの関連性についてのこれまでの研究をさらに推進した。(B)に関しては,Δpqr1変異体の抑制変異体スクリーニングのための条件検討をおこなった。しかし,網羅的な実験に適した条件はまだ見つかっていない状態である。2020年度には,市販の分裂酵母遺伝子破壊株ライブラリを用いて,異なる方法で(B)の目的を追求する予定である。(C)に関しては,PolyP量撹乱時のトランスクリプトーム変化の解析を予定していたが,条件は検討したものの,実施することができなかった。
栄養環境とプロテアソーム経路を連係するシグナル伝達ネットワークの解明
2016年4月 - 2019年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
分裂酵母をモデルとして、栄養環境の変化をプロテアソームの制御機構に伝えるシグナル伝達ネットワークの善用と生理的意義を解明する。
プロテアソームの空間制御を司る分子基盤と制御機構の探求
2013年4月 - 2016年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
プロテアソームの空間制御を司る分子基盤と制御機構の探求
タンパク質分解マシナリーの協調によるミトコンドリア機能維持の分子基盤の解明
2011年4月 - 2013年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 若手研究(B)
タンパク質分解マシナリーの協調によるミトコンドリア機能維持の分子基盤の解明
タンパク質分解系の協調によるミトコンドリア品質管理と静止期細胞の寿命維持
2010年4月 - 2011年3月
その他財団等 アステラス病態代謝研究会研究助成金
タンパク質分解系の協調によるミトコンドリア品質管理と静止期細胞の寿命維持
2023年度 リン酸・ポリリン酸の代謝と制御機構に関する研究
研究費の種類: 教員研究費
2022年度 微生物学 細胞の栄養応答、特にリン酸、ポリリン酸の代謝と制御機構析
研究費の種類: 科研費
2021年度 微生物学 細胞の栄養応答、特にリン酸、ポリリン酸の代謝と制御機構析
研究費の種類: その他
2020年度 微生物学 細胞のエネルギー代謝やタンパク質分解制御の分子機構を中心に解析する
研究費の種類: その他
2020年度
教育の責任(何をやっているか:主たる担当科目):
生物学入門(1年次配当、2単位)、基礎生物学実験(2年次配当、3単位)、国際社会における現代生物学(2年次配当、2単位)、生物学卒業実験(4年次配当、20単位)、生物学専門実験及び演習III(3年次配当、5単位)、基礎生物学演習 II (2年次配当、2単位)、微生物生理学(2年次配当、2単位)、微生物遺伝学(2年次配当、2単位)
教育の理念(なぜやっているか:教育目標):
生物学を学ぶことは生物学的知識を暗記することだと考えている学生や、新しい生物学的知識を教 えてもらうことであると考えている学生が多い。大学で学ぶ生物学で重要なことは、生物学の知見を詳しく知ることだけではなく、どのような研究や実験から、どのような結果によって生物学的結果が導き出されたのかを考え、実際の実験科目で論理的思考からそのエッセンスを考察することである。この考える生物学の最初のステップは、生物学的な実験科目や基礎や演習科目で考えることである。そのプロセスは専門実習における発表やレポート、または卒業論文を作成するなかで身につけるが、講義においても学生に「考えて言葉にする」機会を提供することが望ましい。
教育の方法(どのようにやっているか:教育の工夫):
講義では、取り上げるテーマについて説明しながら関連する生物学的事象を紹介し、そこから何が分かるのかを受講生に理解や考えてもらう。特に低年時の基礎や演習科目では、 約10分の時間を与え、毎回、予習確認の小テストを行いそれを提出してもらう。また、講義内での感想や不明点などのレスポンスを紙に書いてもらい提出してもらう。それらは回収し、特に興味深い内容は講義内で紹介するよう努めている。生物学入門では大学で生物学を学ぶ上での広い意味でのコミュニケーション力や文章力を身につけるために、グループワークを積極的に取り入れている。生物学専門実験及び演習では、数名のチームを組んで議論をしながら実験内容の理解や面白いアイデアが得られるように導いている。教室(実習室)を巡りながら、その解析の目的を理解して自分の実験結果を班で議論し、全員の前で発表する機会を与え、参加者全員で議論を進める。その後、私が何を考えたかを説明し、テーマに戻って検討したことを位置付ける。基本的に正解のあるものも多いが、正解のないものもあるため、結果の誤解や論理の間違いは指摘する。また、生物学卒業実験においては、研究結果に対して常に疑問をもち議論することを求めている。卒業論文の発表会では、多くの教員や学生の前で発表を行い、質疑応答にも自ら答えることでプレゼンテーション力も身につけてもらう。
教育方法の評価・学習の成果(どうだったか:結果と評価):
講義では、受講生が考えをまとめることに習熟していくが、生物学的背景を押さえて資料を読み込む学生と、漫然と聴講している学生とには顕著な差異が見られる。実験科目は各実験ごとのトピックが他の実験とどのように繋がっているかを理解しているかどうかが重要であるが、それらの繋がりを捉えるために時間がかかるようである。
改善点・今後の目標(これからどうするか):
講義では、対象とする知見の背景説明を詳細にすること、事前学習として教科書を読む際の
ポイントを明確にすること、過去の講義を想起させることなど、考えるためのヒントの示し方を工夫し、一歩踏み込んだ考察につなげたい。講義資料は改良を加えているが、内容を増やすかどうかを検討する必要がある。実習では、私が講評し指導する時間が足りなくなることがあり、時間配分の工夫が必要である。
根拠資料(資料の種類などの名称):
シラバス、講義資料、リアクションペーパー、授業改善アンケート(自由記述欄)