論文 - 谷守 正寛
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日本語の「は」と「が」の統語論的位置の違いについて
谷守正寛
言語と文化 ( 28 ) 23 - 54 2024年3月
担当区分:筆頭著者
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主題文のさまざまなタイプに共通する「は」の本質の考察
谷守正寛
言語と文化 ( 26 ) 99 - 137 2022年3月
担当区分:筆頭著者
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動的事態を表す名詞で締める名詞文とその主題-「駅は次の角を左折だ」等を中心に-
谷守正寛
言語と文化 ( 22 ) 41 - 63 2018年3月
単著
担当区分:筆頭著者
本稿は従前より高い関心が寄せられてこなかった名詞文の研究である。名詞文の中でも,従来の研究では最も基本的であるとされる措定文(指定文は措定文に緩やかに含める)とは異なるタイプの名詞文として,「動的名詞文」と稿者が呼ぶ名詞文を打ち立てた上で,それが他の一般の名詞文や基本的なウナギ文とどう違うのかについて検討した。また,ここまで,様々なタイプの動的名詞に分けて,ガ格やヲ格等の格成分を含むものから通常の名詞文の文末名詞に前接・修飾しがたい連用的成分を,動的名詞が受け得るかどうかを見ることによって様々な動的名詞文を観察する。
動的名詞文は,主題(主語)の内在的な固定化された属性を表すのではなく,動的・流動的事態を生々しく,しかし,動詞ではなく動的名詞によって,さらに,ガ格・ヲ格・デ格成分等と,通常の名詞文では文末名詞とは共起しない連用的成分を伴って形成されることを見る。そして,措定文等との違いを検討し,特別なニュアンスがあることを分析する。
主題と文末名詞との関係については,主題とリンクされる様々な要素情報の中に,主題の内在的属性としてではなく,本稿で分析したような情況に応じた主題に関わる様々なニュアンスを持つ動的事態を指す情報が生じ,それがその発話時にもっとも話者の述べたいものとして取り出され,論理的格関係に囚われずに,例えば林(2013)の言う「関係などややこしく考えないで,簡単に結びつけるのがふつうである」といったあり方で,例えば,「駅は次の角を左折だ」においてであれば,「駅」に対しては「次の角を左折」といった連用的成分を伴いうる動的事態が整合的な論理的格関係を持ち合わせずとも結びつけられ,文末名詞で締めることを考察する。 -
コソによる係り結び文におけるコソと日本語の主題の関係について
谷守正寛
言語と文化 ( 27 ) 43 - 77 2023年3月
担当区分:筆頭著者
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日本語の名詞・形容詞の主題コピュラ文における統語論的問題についての一考察
谷守正寛
言語と文化 ( 24 ) 80 - 112 2020年3月
単著
出版者・発行元:甲南大学国際言語文化センター
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名詞文のプロトタイプとしてのウナギ文,及び体言締め文
谷守正寛
言語と文化 ( 21 ) 109 - 132 2017年3月
単著
担当区分:筆頭著者
従来より西欧語と同じく基本的な名詞文とされる措定文,指定文等に対して,二次的な名詞文として扱われてきたウナギ文を,従前からのように雑多なものとして扱うのではなく,むしろ日本語の名詞文のプロトタイプとしてもっとも優先的な位置に据えるべく,稿者の独自の主題に関する理論と関連づけながら,その性格を説く。また,そのことで,体言締め文についても,その文末名詞と主題との関係について統一的な捉え方ができることを提案している。
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A Study of Topic of Sentences 査読あり
TANIMORI, Masahiro
日本語教育論集 世界の日本語教育 ( 4 ) 193 - 208 1994年
単著
担当区分:筆頭著者
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間接受身文に対応する文についての一考察 査読あり
谷守正寛
日本語教育 ( 107 ) 45 - 54 2000年
単著
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A STUDY OF ESSENTIAL JAPANESE TOPICALIZATION
TANIMORI Masahiro
The Journal of the Institute for Language and Culture ( 23 ) 71 - 86 2019年3月
単著
主題マーカーとしての日本語の助詞ハは一般的な文法解釈では説明不能な文が多々存在することを指摘しつつ,本稿では日本語の主題化の特性を追加的に解いていこうと試みるものであるが,主題がそれに続くコメント(評言)に含まれるどのような格関係にもないところの要素にも導かれ得ること,或いは,主題と繋がれる要素との間の想定される論理的格関係を中和し得る機能を持つことの証左を幾つか例示しつつ,仮に論理的に主題に導かれ得る要素であっても,それらが,主題が「もっとも話者に思い起こさせるもの」(TANIMORI 1994)であればよいという提案を改めて行う。本稿で主題がそれに続くコメントに,そこでの要素との論理的格関係にかかわらずにリンクされることを示すとみなしうる言語現象を観察すると,日本語の主題化のパラダイムが,従前より考えられていたものとは異なっていてよいであろうことがみえてくる。主題文の文脈上の結束・バランスが適切に保たれていれば,主題とそれに続くコメントとの論理関係なしに主題化が都合よく実現されることを認知できる十分な理由があることを唱える。
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A Study of the Topic of Sentences 査読あり
Tanimori Masahiro
Japanese-Language Education around the Globe ( 4 ) 193 - 208 1994年6月
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A Pedagogical Study on Japanese Subordinate Clauses
谷守正寛
甲南大学教育学習支援センター紀要 ( 5 ) 23 - 36 2020年3月
単著
担当区分:筆頭著者 出版者・発行元:甲南大学教育学習支援センター
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学部正規留学生の日本語教育をめぐって
谷守正寛
甲南大学教育学習支援センター紀要 7 45 - 58 2022年3月
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バナナが売っている─新しい文法形成の成立要因について─
谷守正寛
甲南大学全学共通教育センター紀要 ( 2 ) 25 - 40 2024年3月
担当区分:筆頭著者
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ChatGPT's Current Capacity for Judgement of Japanese Grammar - Focusing Around Wa, Ga and Subordinate Phrase -
谷守正寛
甲南大学全学共通教育センター紀要 ( 2 ) 25 - 40 2024年3月
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学部留学生の上級日本語教授についての一考察
谷守正寛
甲南大学全学共通教育センター紀要 ( 1 ) 65 - 84 2023年3月
担当区分:筆頭著者
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Japanese Nominal and Verbal Sentences seen from the viewpoint of the Topic and Kakarimusubi
谷守正寛
言語と文化 ( 25 ) 169 - 210 2021年3月
単著
出版者・発行元:甲南大学国際言語文化センター
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短期集中講座としての日本語教育について
谷守正寛
教育学習支援センター紀要 ( 4 ) 33 - 51 2019年3月
単著
稿者が総合的に企画・運営を行っている短期集中講座における日本語教育をめぐり,そのシラバス・授業計画の工夫,教材開発研究,教授方法,体験学習等にわたる教育・学習支援について,単なる報告としてではなく,様々な課題を吟味しつつ,学習支援上有益となる提案も含めた視点で考察するものである。そこでは,文法と書くことの指導・学習支援と,会話・聴解等の言語運用面の指導・学習支援と2つのタイプの授業群を組み,体験学習を適宜取り入れ,地域の情報をどう教材化するかについて検討した。
大学における正規の授業ではないところの日本語の短期集中講座における日本語教育をめぐって,その教材開発,シラバス,授業計画,教授方法,課外活動等全体にわたる教育指導・学習支援等について吟味・検討し,考察さらには提案等をするものである。こうした講座の持つ特性を吟味しつつ,学習支援上必要な,或いは効果的な教授方法,教材開発等をめぐって考察し,短期集中講座という形態における学習指導・支援を中心に,その中での幾つかの側面からの課題検討を必要に応じて考察した。 -
学部正規留学生のための日本語教育シラバスについての一考察
谷守正寛
甲南大学教育学習支援センター紀要 (3) ( 3 ) 19 - 38 2018年3月
単著
担当区分:筆頭著者
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日本語教材開発をめぐって-教科書の構成を中心に-
谷守正寛
甲南大学総合研究所叢書 ( 133 ) 9 - 42 2018年2月
単著
担当区分:筆頭著者
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甲南大学における学部留学生受入れによる教育等支援上の課題と考察
谷守正寛
甲南大学教育学習支援センター紀要 ( 2 ) 15 - 32 2017年3月
単著
担当区分:筆頭著者
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日本語教育における媒介語活用の課題と考察
谷守正寛
言語と文化 ( 20 ) 81 - 102 2016年3月
単著
日本語教育とりわけ初級レベルでの指導における媒介語使用に関する状況と,現況に至るこれまでの日本語教育史上の経緯について,現在の文科省学習指導要領の理念にも具体的に言及しつつ明らかにし,また,実際の英語をはじめ他言語の語学教材(特にNHK語学教材)における実態とを比較・検証しながら,いくつかの具体的な問題点を明らかにした。その上で,初級日本語指導における媒介語(英語)使用をめぐって,より実際的で効果的な媒介語使用の可能性を,具体的な媒介語の活用例とともに例証した。また,同時に,それがコミュニケーション能力の発達を妨げるものではないことを考察した。
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日本語の主語小考
谷守正寛
言語と文化 ( 19 ) 137 - 150 2015年3月
単著
担当区分:筆頭著者
主語という用語の発生経緯やその性格上,学術的に規定されたものであっても現実には多様であり,未だに話者には確定した使用が許されにくい現状がある。そこで,統一的な規定そもそもが困難であることとその理由を考察し,曖昧な性格しか持ち得ない日常的な用語としての地位を敢えて与え,一般話者が使用できるゆるやかな規定を新たに設定する。
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体言締め文における主題と文末名詞との関係について
谷守正寛
言語と文化 ( 18 ) 157 - 175 2014年3月
単著
担当区分:筆頭著者
体言締め文における文末名詞と主題との間に,ウナギ文,「象は鼻が長い」文,雑例とされる主題文,見出し構文など特殊とされる主題文におけるものと共通する関係を見出し,主題の原理を仮設・論じた。
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淡路島方言「よる」の分化とその音韻変化 査読あり
谷守正寛
地域学論集 8 ( 3 ) 2012年
単著
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中国における日本語教育教材の文法記述の変遷について 査読あり
谷守正寛
東北亜多元文化共生現状及発展研究(上冊) 上 211 - 218 2012年
単著
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意志動詞・無意志動詞と目的節の関係について 査読あり
張金艶,谷守正寛
東北亜多元文化共生現状及発展研究(上冊) 上 68 - 72 2012年
共著
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日本語教育におけるディベート授業の試み-青島理工大学における実践より- 査読あり
鄭愛軍,谷守正寛
教育研究論集(鳥取大学大学教育支援機構・教育センター(教職教育部門)) ( 2 ) 2012年
共著
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鳥取東部方言アクセントの規則 査読あり
谷守正寛
地域学論集 8 ( 2 ) 65 - 75 2011年
単著
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形容詞に付く「了」と「た」について 査読あり
谷守正寛,張金艶
地域学論集 3 ( 1 ) 135 - 141 2006年
共著
担当区分:筆頭著者
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中国語との日本語の主題表現比較-「是」と「は」- 査読あり
谷守正寛,趙微微
地域学論集(鳥取大学地域学部) 2 ( 3 ) 401 - 409 2006年
共著
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日中「面子」考 査読あり
谷守正寛,張恩花
地域学論集(鳥取大学地域学部) 1 ( 3 ) 129 - 137 2005年
共著
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初修日本語指導上の文法教育問題小考 査読あり
谷守正寛
地域学論集((鳥取大学地域学部) 1 ( 3 ) 55 - 62 2005年
単著
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A STUDY INTO DICTIONARY ENTRIES FOR CONJECTURAL EXPRESSIONS:Focusing on the Japanese Youda and Rashii and the English Seem 査読あり
Tanimori Masahiro,John Nevara
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 4 ( 2 ) 593 - 603 2003年
共著
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ハとガおよび日英存在文小考 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 4 ( 3 ) 133 - 140 2003年
単著
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ハとガの試論(1)-総記と中立叙述- 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育地域科学部紀要 5 ( 2 ) 73 - 79 2003年
単著
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「朝鮮人」という呼称をめぐって 査読あり
谷守正寛,金善日
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 3 ( 2 ) 113 - 133 2002年
共著
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日本語と韓国語の持主の受身をめぐって 査読あり
谷守正寛,林田
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 3 ( 1 ) 123 - 134 2001年
共著
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日本語のテモラウの韓国語辞典における取り扱いについて 査読あり
谷守正寛,林田
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 2 ( 2 ) 149 - 158 2001年
共著
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モダリティによる人称制限について 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 1 ( 1 ) 285 - 292 1999年
単著
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分離点を表すヲとカラ,および有情性について 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 1 ( 1 ) 275 - 283 1999年
単著
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日本語・ベトナム語・タイ語の受身対照比較-間接受身文を中心に- 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 1 ( 1 ) 293 - 302 1999年
単著
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ムードの「わけだ」再考 査読あり
谷守正寛
鳥取大学教育学部研究報告 人文・社会科学 49 ( 2 ) 237 - 247 1998年
単著
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日本語上級習得者言語に見られる特徴 査読あり
谷守正寛
日本学報(大阪大学日本語学科) ( 15 ) 123 - 140 1996年
単著
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「の」補文と「こと」補文の違いについて
谷守正寛
1995年3月
単著