川内 敬子 (カワウチ ケイコ)
KAWAUCHI Keiko
職名 |
准教授 |
学位 |
博士(理学)(姫路工業大学), 理学(姫路工業大学) |
専門分野 |
分子生物学, 腫瘍生物学 |
外部リンク |
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川内 敬子 (カワウチ ケイコ) KAWAUCHI Keiko
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甲南大学 フロンティアサイエンス学部 生命化学科 准教授
2018年4月 - 現在
甲南大学 フロンティアサイエンス学部 生命化学科 講師
2014年4月 - 2018年3月
神戸大学大学院 工学研究科
2021年12月 - 現在
日本医科大学 先端医学研究所
2014年4月 - 2021年3月
国名:日本国
シンガポール国立大学
2010年5月 - 2014年3月
国名:シンガポール共和国
日本医科大学 老人病研究所
2008年10月 - 2011年12月
国名:日本国
日本医科大学 老人病研究所
2007年4月 - 2008年9月
国名:日本国
日本薬学会
2019年11月 - 2023年1月
日本癌学会
2005年4月 - 現在
Non-canonical olfactory pathway activation induces cell fusion of cervical cancer cells. 査読あり
Keigo Araki, Takeru Torii, Kohei Takeuchi, Natsuki Kinoshita, Ryoto Urano, Rinka Nakajima, Yaxuan Zhou, Tokuo Kobayashi, Tadayoshi Hanyu, Kiyoshi Ohtani, Kimiharu Ambe, Keiko Kawauchi
Neoplasia 57 101044 2024年8月
担当区分:最終著者
Loss of p53 function promotes DNA damage-induced formation of nuclear actin filaments. 査読あり 国際誌
Takeru Torii, Wataru Sugimoto, Katsuhiko Itoh, Natsuki Kinoshita, Masaya Gessho, Toshiyuki Goto, Ikuno Uehara, Wataru Nakajima, Yemima Budirahardja, Daisuke Miyoshi, Takahito Nishikata, Nobuyuki Tanaka, Hiroaki Hirata, Keiko Kawauchi
Cell death & disease 14 ( 11 ) 766 - 766 2023年11月
共著
担当区分:最終著者, 責任著者
Tumor suppressor p53 plays a central role in response to DNA damage. DNA-damaging agents modulate nuclear actin dynamics, influencing cell behaviors; however, whether p53 affects the formation of nuclear actin filaments remains unclear. In this study, we found that p53 depletion promoted the formation of nuclear actin filaments in response to DNA-damaging agents, such as doxorubicin (DOXO) and etoposide (VP16). Even though the genetic probes used for the detection of nuclear actin filaments exerted a promotive effect on actin polymerization, the detected formation of nuclear actin filaments was highly dependent on both p53 depletion and DNA damage. Whilst active p53 is known to promote caspase-1 expression, the overexpression of caspase-1 reduced DNA damage-induced formation of nuclear actin filaments in p53-depleted cells. In contrast, co-treatment with DOXO and the pan-caspase inhibitor Q-VD-OPh or the caspase-1 inhibitor Z-YVAD-FMK induced the formation of nuclear actin filament formation even in cells bearing wild-type p53. These results suggest that the p53-caspase-1 axis suppresses DNA damage-induced formation of nuclear actin filaments. In addition, we found that the expression of nLifeact-GFP, the filamentous-actin-binding peptide Lifeact fused with the nuclear localization signal (NLS) and GFP, modulated the structure of nuclear actin filaments to be phalloidin-stainable in p53-depleted cells treated with the DNA-damaging agent, altering the chromatin structure and reducing the transcriptional activity. The level of phosphorylated H2AX (γH2AX), a marker of DNA damage, in these cells also reduced upon nLifeact-GFP expression, whilst details of the functional relationship between the formation of nLifeact-GFP-decorated nuclear actin filaments and DNA repair remained to be elucidated. Considering that the loss of p53 is associated with cancer progression, the results of this study raise a possibility that the artificial reinforcement of nuclear actin filaments by nLifeact-GFP may enhance the cytotoxic effect of DNA-damaging agents in aggressive cancer cells through a reduction in gene transcription.
Quantitative Effects of the Loop Region on Topology, Thermodynamics, and Cation Binding of DNA G-quadruplexes 査読あり
Minori Nakata, Naoki Kosaka, Keiko Kawauchi, Daisuke Miyoshi
ACS Omega 9 ( 32 ) 35028 - 35036 2024年7月
Hisae Tateishi-Karimata, Keiko Kawauchi, Shuntaro Takahashi, Naoki Sugimoto
Journal of the American Chemical Society 146 ( 12 ) 8005 - 8015 2024年3月
Inhibitory Effects of Shikonin Dispersion, an Extract of Lithospermum erythrorhizon Encapsulated in β-1,3-1,6 Glucan, on Streptococcus mutans and Non-Mutans Streptococci. 査読あり 国際誌
Ryota Nomura, Yuto Suehiro, Fumikazu Tojo, Saaya Matayoshi, Rena Okawa, Masakazu Hamada, Shuhei Naka, Michiyo Matsumoto-Nakano, Rika Unesaki, Kazuya Koumoto, Keiko Kawauchi, Takahito Nishikata, Tatsuya Akitomo, Chieko Mitsuhata, Masatoshi Yagi, Toshiro Mizoguchi, Koki Fujikawa, Taizo Taniguchi, Kazuhiko Nakano
International journal of molecular sciences 25 ( 2 ) 2024年1月
Shikonin is extracted from the roots of Lithospermum erythrorhizon, and shikonin extracts have been shown to have inhibitory effects on several bacteria. However, shikonin extracts are difficult to formulate because of their poor water solubility. In the present study, we prepared a shikonin dispersion, which was solubilized by the inclusion of β-1,3-1,6 glucan, and analysed the inhibitory effects of this dispersion on Streptococcus mutans and non-mutans streptococci. The shikonin dispersion showed pronounced anti-S. mutans activity, and inhibited growth of and biofilm formation by this bacterium. The shikonin dispersion also showed antimicrobial and antiproliferative effects against non-mutans streptococci. In addition, a clinical trial was conducted in which 20 subjects were asked to brush their teeth for 1 week using either shikonin dispersion-containing or non-containing toothpaste, respectively. The shikonin-containing toothpaste decreased the number of S. mutans in the oral cavity, while no such effect was observed after the use of the shikonin-free toothpaste. These results suggest that shikonin dispersion has an inhibitory effect on S. mutans and non-mutans streptococci, and toothpaste containing shikonin dispersion may be effective in preventing dental caries.
DOI: 10.3390/ijms25021075
がん研究読本 6
川内敬子( 範囲: RASによるがん悪性化に、p53を介したアクチン細胞骨格の変化がブレーキをかける道筋を解明!)
がん研究分野の特性等を踏まえた支援活動総括支援活動班 2016年
ゼロからはじめるバイオ実験マスター3細胞培養トレーニング
西方敬人, 川上純司, 藤井敏司, 長濱宏治, 川内敬子( 担当: 共著)
学研メディカル集潤社 2015年3月
細胞培養トレーニング
西方 敬人, 川上 純司, 藤井 敏司, 長濱 宏治, 川内 敬子
学研メディカル秀潤社, 学研マーケティング (発売) 2015年 ( ISBN:9784780909036 )
RNA高次構造を標的とした光線力学的療法の展望 招待あり
BIO Clinica 38 ( 13 ) 76 - 78 2023年11月
掲載種別:記事・総説・解説・論説等(学術雑誌)
抗がん剤刺激による核アクチンフィラメントの形成機構解明とその制御
取井猛流, 杉本亘, 伊藤功彦, 木下菜月, 月生雅也, 後藤俊志, 上原郁野, 中嶋亘, BUDIRAHARDJA Yemima, 三好大輔, 西方敬人, 田中信之, 平田宏聡, 川内敬子
日本分子生物学会年会プログラム・要旨集(Web) 46th 2023年
細胞内環境で安定化される核酸非構造を狙った分子標的薬の開発 招待あり
川内敬子・橋本佳樹・杉本 渉・三好大輔
バイオマテリアル-生体材料 40 ( 3 ) 206 - 211 2022年8月
バイオマテリアル新素材・新機能の開拓 細胞内環境で安定化される核酸非構造を狙った分子標的薬の開発
川内敬子, 橋本佳樹, 杉本渉, 三好大輔
バイオマテリアル(Web) 40 ( 3 ) 2022年
グアニン四重らせん構造により制御される長鎖非コードRNA 招待あり
川内敬子、三好大輔
第46回日本分子生物学会 (兵庫) 2023年12月
Emerging roles of actin in p53-dependent DNA damage responses 招待あり
Keiko Kawauchi
The 10th International MDM2 workshop 2023年10月
国名:日本国
がん細胞における核酸のグアニン四重らせん構造の機能の解明とその制御法の確立
川内敬子、建石寿枝、杉本直己、三好大輔
2022年度先端モデル動物支援プラットフォーム 成果発表会 2023年2月
開催年月日: 2023年2月
液-液相分子により形成されるグアニン四重らせん構造集合体の役割 招待あり
川内敬子、取井猛流、谷口慎也、木下菜月、建石寿枝、杉本直己、三好大輔
第45回日本分子生物学会 2022年12月
開催年月日: 2022年11月 - 2022年12月
Structural alterations in ribosomal DNA under nucleolar stress 招待あり
Keiko Kawauchi, Takeru Torii, Hisae Karimata Tateishi, Naoki Sugimoto, Takahito Nishikata, Daisuke Miyoshi
The 44th Annual Meeting of Molecular Biology Society of Japan 2021年12月
開催年月日: 2021年12月
核酸の立体構造を制御する方法及びその用途、並びに、細胞内分子クラウディング環境を再現するための組成物
建石 寿枝、川内 敬子、高橋 俊太郎、杉本 直己
出願番号:特願2022-189538
光増感剤輸送キャリア
大谷 亨、川内 敬子、三好 大輔
出願番号:特願2022-128296
村尾育英会 学術賞
2019年3月 一般財団法人 村尾育英会
川内敬子
神奈川難病財団研究奨励賞
2008年12月 神奈川難病財団
川内敬子
「匂いシグナル」で制御される口腔がん細胞の細胞融合誘導機構の解析
2022年4月 - 2025年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
荒木 啓吾, 川内 敬子
核酸とタンパク質の液液相分離の分子機構解明と制御に向けた最小モデルシステムの構築
2021年4月 - 2024年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
三好 大輔, 川内 敬子
RNA四重らせん構造によるストレス顆粒の制御
2018年6月 - 2020年3月
学術振興機構 科学研究費助成事業 挑戦的研究(挑戦)
三好 大輔, 川内 敬子
細胞質に存在するストレス顆粒は、RNAの運搬、局在、蓄積、保護、分解など、RNAの運命を調節し、細胞が受ける様々な外部刺激に対応している。mRNAとタンパク質からなるストレス顆粒の特筆すべき点は、分子環境に依存した顆粒形成と解離の可逆性にある。しかし これまでの研究では、ストレス顆粒の環境応答性と可逆性を生み出す分子機構は明らかではない。
注目すべきことに、ストレス顆粒に含まれるタンパク質(顆粒タンパク質)はmRNA四重らせん構造に結合可能であり、さらに、ストレス顆粒に含まれるmRNA(顆粒mRNA)の多くは 四重らせん構造を形成できる。この四重らせん構造は、環境応答能や可逆的多量体化能を有する。そこで本研究では、顆粒mRNAが形成する四重らせん構造の環境応答性およびmRNA四重らせん構造と顆粒タンパク質の相互作用を、細胞を模倣した分子環境で定量解析し、mRNA四重らせん構造の分子環境依存的構造変化とストレス顆粒のダイナミクスの相関を化学的に解明することを試みる。最終的には、外部刺激や細胞内環境因子でmRNA四重らせん構造を調節し、ストレス顆粒の合理的制御を目指している。
これまでの研究から、顆粒形成のモデル実験系を、オリゴ核酸(RNA及びDNA)とペプチドを用いて構築することに成功した。核酸鎖の塩基配列と二次構造を系統的に設計して、顆粒形成能を検討したところ、四重らせん構造を形成する核酸鎖のみが顆粒を形成することが示された。同時に、mRNA四重らせん構造を選択的に結合する光増感剤を見出した。この化合物に光を照射することで、標的とするmRNAを選択的に切断することも可能となった。さらに、活性酸素が細胞内で産生されることで、ストレス顆粒が形成され、顆粒内に四重らせん構造と顆粒のマーカータンパク質が共局在することも確認できた。
DNA高次構造によるレトロトランスポゾンLINE-1遺伝子の転写調節機構の解明とその制御法の探索
2024年1月 - 2025年3月
公益財団法人第一三共生命科学研究振興財団 研究助成金
低酸素ストレス耐性を獲得したがん細胞を標的とした治療薬の開発
2023年1月 - 2024年3月
公益財団法人テルモ生命科学振興財団 研究開発助成金 財団等研究助成金
担当区分:研究代表者
核内アクチン線維構造の制御による 新たながん治療創薬への挑戦
2018年4月 - 2020年3月
甲南学園 甲南学園平生太郎基金科学研究奨励助成金
2023年度 メカニカルストレスががん細胞に及ぼす影響
研究費の種類: 研究テーマ:メカニカルストレスががん細胞に及ぼす影響
2023年度 核酸の高次構造を標的としたがん治療法の開発
研究費の種類: 研究テーマ:核酸の高次構造を標的としたがん治療法の開発
2023年度 がん抑制因子p53による核内アクチン構造の制御
研究費の種類: 研究テーマ:がん抑制因子p53による核内アクチン構造の制御
2023年度 麹菌産生ペプチドの抗がん作用に関する解析
研究費の種類: 研究テーマ:麹菌産生ペプチドの抗がん作用に関する解析
2023年度 がん抑制因子p53の機能低下が惹起する異常な核小体ストレス応答の分子機構解明
研究費の種類: 研究テーマ:がん抑制因子p53の機能低下が惹起する異常な核小体ストレス応答の分子機構解明
2023年度
教育の責任(何をやっているか:主たる担当科目):
分子生物学、現代生活と生命化学、知財マネージメント、科学英語コミュニケーション1、科学英語コミュニケーション2、科学英語コミュニケーション3、科学英語コミュニケーション4、プレゼンテーション演習3、プレゼンテーション演習4、ナノバイオ特殊講義2、ナノバイオラボベーシックA、ナノバイオラボ1A、ナノバイオラボ2A、ナノバイオラボ2B、ナノバイオ研究実験、ナノバイオ卒業研究、ナノバイオ研究演習1、ナノバイオ研究演習2、ナノバイオ研究演習3、ナノバイオ研究演習4、ナノバイオ研究演習5、ナノバイオゼミナール2、ナノバイオ特殊講義4、ナノバイオゼミナール4
教育の理念(なぜやっているか:教育目標):
私の教育理念・目標は、基本を大切にしながら柔軟な発想をもち、高い専門知識と豊かな人間力を兼ね備え、社会のニーズに柔軟に対応ができるような人材の育成、またグローバル社会に適応できる国際感覚をもった人材の育成である。そのために、学生の意識を「人から教わる」から「自ら学ぶ」という意識へ変えることが必要であり、高い専門知識を深く理解させ、条件に応じて適宜対応できる力を養うことで、学生の自立、行動に対する責任感をもてるようになってもらうことである。
教育の方法(どのようにやっているか:教育の工夫):
上記の理念を達成するために、学生が感じる生命現象や実験結果に対する疑問について、論理的な展開ができるよう議論を重ね、好奇心や探究心を持ち続けることができるように心がけている。国際感覚を養ううえで、私自身が海外で研究室を運営した経験や人脈を活かし、国際交流を推進している。
教育方法の評価・学習の成果(どうだったか:結果と評価):
座学においては、授業の理解度を測りながら、講義のはじめに復習を行うこと、また身近な生命現象を説明することで、総合的に考えられるように努めた点は、理解力の向上につながったと考えられる。実験・演習科目においては、学生が分からないという点は、個別に対応することで、実験や研究に積極的に取り組んでいく学生の変化を実感できたことから、一定の評価ができる。
改善点・今後の目標(これからどうするか):
分からない点を伝えられない学生に対してきめ細やかな指導ができるように、改善したいと考える。積極的にコミュニケーションを図り、学生が自らの得意に気がつき、その能力を伸ばすことができるように、対応を工夫していくことで、改善に努める。
根拠資料(資料の種類などの名称):