論文 - 寺内 衛
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『イノベーションのジレンマ』における「技術開発のSカーブ」という視点の限界について -“技術”の詳細を理解していない者による“技術経営論”に対する技術者からのコメント-
寺内 衛,寺内かえで
14 ( 1 ) 1 - 12 2024年3月
共著
担当区分:筆頭著者
C. M. Christensenが用いた「技術開発のSカーブ」という視点は,彼の著書『イノベーションのジレンマ』の根幹である.この「技術開発のSカーブ」がなぜ「S 字」になるのか?を考察し,Christensenには“見えなかった”ものを題材に「技術の詳細を理解しない視点の限界」を議論した.次に,既存技術を敢えて捨てることによってメーカーとして成功を収めた事例を例示し,最後に,持続的イノベーションがなされ得なくなった場合であっても,ひとたび現代社会のインフラ実現に不可欠となった技術は(経営者や投資家にとっては魅力の無いものになっていたとしても)最低限そのままで,可能であれば“その実現に係るコストをより低下させられ得る方法で”継承されていかざるを得ないことを指摘した.
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人体の基本的な機能に関するリテラシーについて:大学1回生へのアンケート結果 ―日本人は,なぜ屋外でもマスクをし続けているのか―
寺内 衛・寺内かえで
13 53 - 68 2023年3月
共著
担当区分:筆頭著者, 責任著者
日本におけるCOVID-19(SARS-CoV-2 感染症)第8 波が未だに収束していない2023 年1 月20 日,首相がSARS-CoV-2 感染症の感染症法の位置付けの変更の検討を厚生労働大臣らに指示した1が,果たして日本国民は感染症についての基礎的な知識をどの程度有しているのだろうか?2023 年に入り,(病院の休診日翌日に相当する日を除いて2)日々300 名以上のSARS-CoV-2 感染症による死亡者が発表され続けている3時点で,高等学校までに学んだはずの「感染症」や「人体の免疫機構」に関する知識を実際にどのくらい正しく認識しているのか?について,COVID-19 パンデミック開始後に大学に入学した1 年次生へ経時的に調査した結果に関して報告する.
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“コミュニケートされる情報”という視点から見た「芸術」について
寺内 衛・寺内かえで
13 35 - 51 2023年3月
共著
担当区分:筆頭著者, 責任著者
『芸術とは,創造者(発信者)によって受容者宛てになされた情報の発信様式であり,芸術表現・芸術作品とは,創造者と受容者とで共有される情報である』と定義し,芸術表現・芸術作品に用いられる“記録媒体”(表現媒体)の発明・進化と,その芸術表現・芸術作品の受容者並びにその芸術表現・芸術作品に係る『コスト負担者』を考えることによって,古代ギリシャ以降現代に至るまでの芸術並びに芸術作品の変遷が,洋の東西を問わず,合理的になされてきていることが理解される.
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「SIRS感染症モデル」から考える日本のCOVID-19対応について
寺内 衛・寺内かえで
13 1 - 17 2023年3月
共著
担当区分:筆頭著者, 責任著者
日本における2022 年のSARS-CoV-2 感染症による累積死亡者数は速報値で39,000 名を超え,2023 年1 月15 日現在で1 週間当たり2,900 名を超えていて未だにピークは見えていない(新規感染確認者数2の増加も同様である).これは1 年間が52 週であることを考えれば,2023 年の間に10 万人以上の人命がSARS-CoV-2 感染症で失われる可能性があることを意味しているが,そのようなことは全く報道されていない.ワクチン接種の効果が時間の経過と共に減弱することが明らかになっているにも拘わらず追加接種率が低迷するなかで迎えた3 年ぶりの「行動制限の無い年末年始」がもたらすであろうものを2023年1月末時点で予測する.
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寺内 衛・寺内かえで
12 1 - 19 2022年3月
担当区分:筆頭著者, 責任著者
SARS-CoV-2感染症によるCOVID-19パンデミックは,それ以前の現代社会におけるさまざまな“歪み”を図らずもあぶり出した.そのような“歪み”のなかで特筆すべきものが極度の「専門家依存」であり,我々市民の多くが「自ら考え行動する」ことを放棄してしまい,パンデミック宣言後2年を経過しても混乱は続いている.人類が有する『知識』を体系的に融合してそれに基づく行動を一人ひとりが行なえるようにならない限り,「専門家依存」は解消されない。現状は,『知識』に関してフランス革命以前の封建制度に戻ってしまったことを意味している。今こそ「百科全書派」が目指した「知の共有」が必要とされている.
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今,知らなければならないこと ―SARS-CoV-2 感染症(COVID-19 パンデミック)についての基礎知識―
寺内 衛, 寺内かえで
Hirao School of Management Review 11 101 - 122 2021年3月
共著
出版者・発行元:甲南大学マネジメント創造学部
2019年末に中国・武漢で確認されたSARS-CoV-2感染症によるパンデミック(COVID-19パンデミック)は,2021年1月現在,世界中で累計罹患者数並びに累計死者数ともに増加の一途をたどっている.日本では人口比で他国と比較すると罹患者数及び死者数は少ない方ではあるものの「科学的知見並びに科学的方法に基づかない“対策”」の結果として新規感染者数の制御が不能となり,11都府県に対して2回目の緊急事態宣言が発出されるに至っている.「科学的知見並びに科学的方法」に基づく「感染症対策の基本」に立ち戻ることこそがCOVID-19パンデミックを収束させる唯一の方法である.
DOI: 10.14990/00003802
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日本において消費されるエネルギー資源についての一考察 査読あり
寺内 衛,寺内かえで
エネルギー環境教育研究 10 ( 1 ) 45 - 54 2016年1月
共著
担当区分:筆頭著者
現在の日本は、エネルギー資源の9割以上を海外からの輸入に依存している。そして、電力によって実現される豊かで便利な日常生活を支えるために、国内に供給されるエネルギー資源総量の2割以上を、“発電”というエネルギー資源形態転換時の“損失”として費やしている。この状況は、2011年の東日本大震災及びそれに伴って発生した福島第一原子力発電所の事故以降も本質的には変わっておらず、損失割合はむしろ増加した。2013年度における人口1人当たりのエネルギー資源供給量は、1880年比で36倍超になる。1990年度と比較すると、2013年度はエネルギー資源消費量はほとんど変わらない一方、エネルギー資源供給量が6 %以上増大したが、これは、エネルギー変換効率の低い、旧式の火力発電所の再稼働に伴う転換損失量の増大と呼応する。また、2013年度の産業部門でのエネルギー消費量は1990年度比で8 %以上減少したが、民生部門並びに運輸部門におけるエネルギー消費量がそれぞれ15 %以上並びに6 %以上増加した。このことは、民生部門においては情報通信機器の普及に伴う電力使用量の増大、運輸部門では旅客用自家用車によるエネルギー消費量の増大にそれぞれ対応しており、後者は、乗用車の保有台数が2013年度は1990年度比で1.71倍となっていることからも裏付けられる。
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"教養としての科学 -Newton 力学/古典電磁気学/量子力学と「技術」との関連について-"
寺内 衛,寺内かえで
Hirao School of Management Review 5 25 - 36 2015年3月
共著
担当区分:筆頭著者
「科学」と「技術」の関係の変遷を,17 世紀末の Newton による古典力学-19 世紀後半の Maxwell による電磁気学の体系化-20 世紀の量子力学の誕生,という自然のありようについての知見の拡がりに関する主要な転換点毎に考察し,「科学」は常にその時代毎の「技術」に依拠して拓かれ,新たな“知見”が「技術」を資するようになるまでには有限の時間が必ず必要とされる,という結論を得た.また,“定量予測可能性”を Newton 力学以降の“近代科学”を特徴付ける性質として提案すると共に,『“身の丈を超える科学”を担う“コスト”』という視点の重要性についても指摘する.
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“水素エネルギー社会”を考える際に知っておくべきこと
寺内 衛,寺内かえで
Hirao School of Management Review 5 37 - 42 2015年3月
共著
担当区分:筆頭著者
水素は,地球上には単体としてはほとんど存在しておらず,生産するために他のエネルギー資源から得たエネルギーが不可欠な物質である。加えて,沸点が 20 K(氷点下253℃)と極めて低く,かつ,常温では液化できないため,ガソリンや灯油などの常温で液体であるような化石燃料(炭化水素)と比較して,運搬や貯蔵に関しても,より多くのエネルギーが必要とされる.このような水素の基礎的な特性は,“水素エネルギー社会”を考える際には必ず考慮されなければならない.
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今、知らなければならないこと-被曝の被害と防護をめぐる“科学リテラシー”について- 査読あり
寺内 衛、寺内かえで
政経研究 ( 98 ) 78 - 92 2012年6月
共著
担当区分:筆頭著者
2011年3月11日の東日本大震災は、我々の現在の日常生活が、これまで人類が獲得してきた科学・技術の蓄積に如何に依拠しているか、さらに、それらの科学・技術を我々が如何に“認識していなかったか”を明らかにした。そして、福島第一原発の事故は、我々の一人一人に、これまで看過してきた科学的・技術的な判断を否応なく迫っている。
本論文では、最低限の“科学リテラシー”であると筆者が考えるいくつかの項目を“科学的な知見”に基づいて記述する。特に、“放射能に対する防護基準が、どのような知見に基づいてどのように決定されているか”/“放射能の生体影響について何がわかっていないのか”を説明する。 -
米国のIT覇権 査読あり
寺内 衛
政経研究 ( 78 ) 89 - 99 2002年5月
単著
担当区分:筆頭著者
米国によるIT覇権を、暗号関連技術輸出規制とMicrosoft社のOS戦略という二つの具体的視点から考察してみると、米国連邦政府による、ネットワーク社会という「新大陸」征服に向けた強力な方向付けの存在が浮き彫りになる。今、我々がすべきことは、米国によってde facto standard化されたITの強制的な利用に翻弄されることではなく、なぜ米国がIT覇権を実現できたのか?を真摯に学ぶことである。
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Linux Communityの変容可能性―public domainモデルに基づくTCADツールベンダのビジネスモデルを例に― 査読あり
寺内 衛
政経研究 ( 76 ) 67 - 78 2001年3月
単著
担当区分:筆頭著者
Open Source Softwareという、旧来の資本による“情報囲い込み”戦略とは全く異なった立場の象徴的存在であるLinux Communityにおいても、Microsoftなどの“新独占資本”が行なってきたものと全く同一のビジネスモデルによる“世界制覇”が着々と進んでいる。 ネットワーク社会における“一般的・科学的労働”に主体的に携われるか、あるいは“変容した肉体労働”にのみ従事するかの分岐は、個々人の“自立的な成長”にかかっている。
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PCバブル-Intel / Microsoftの市場戦略 査読あり
寺内 衛
政経研究 ( 74 ) 71 - 80 2000年3月
単著
担当区分:筆頭著者
今日、米国の情報関連産業の隆盛の象徴と見なされているインテル(Intel)社及びマイクロソフト(Microsoft)社のこれまでの製品戦略には、「徹底した下位互換性の維持+α」の実現、という明らかに共通する手法が見いだされる。加えて、1)普及させ、2)独占を図り、3)自らの得意分野での競争に持ち込む、という戦略も共通である。両社とも最終製品に関するコンセプト提案を通じてエンドユーザの囲い込みを積極的に行なってきた。対照的に、“自らの製品が用いられる最終製品の明確なコンセプトをエンドユーザに提示できない”日本の半導体業界は長期的不振に喘いでいる。但し、Intel / Microsoftの現状は、ユーザメリットの希薄なコンセプト提案が目立ち始めており、PCバブル崩壊の日は近いかも知れない。
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ソフトウエアによるDRAM支配-DRAM価格トレンドに関する一考察- 査読あり
寺内 衛
政経研究 ( 73 ) 73 - 80 1999年11月
単著
担当区分:筆頭著者
ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)の需給は、パーソナルコンピュータ(PC)に搭載されるDRAMの個数で決定される。32ビットPCの普及に伴い、PCの主記憶容量は、アプリケーション/OSといったソフトウエアによって決定されるようになった。近年では、Microsoft社製Windows系列の変化に合わせてPCの主記憶容量は着実に増大(3年で2倍)したが、過去のトレンドに盲従したDRAM高集積化のスピード(3年で4倍)の方が早かったため、大幅な価格下落を招いた。今後、DRAMメーカーがエンドユーザに対してDRAMの新たな使用方法をこれまで以上にわかりやすく提示できない限り、DRAM使用量の増加をソフトウエアメーカーに依存し続ける体質は変わらず、DRAM事業収益性の自立的な向上は望めないであろう。
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Preferences for STEM Subjects and Daily Life Habits among University Freshmen in Japan 査読あり
K.Terauchi, G.Mizugaki, M.Terauchi, S.Yoshida
Proceedings of 2016 AAAS (American Association of the Advancement in Science) Annual Meeting 2016年2月
共著
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情報リテラシーを含む技術リテラシー教育について
寺内 衛,寺内かえで
Hirao School of Management Review 5 17 - 24 2015年3月
共著
担当区分:筆頭著者
日本語において,日常的には明示的な定義をせずにほとんど同義語のように用いられている「技術(technology)」及び「科学(science)」という概念は,本来明確に区別して使用されるべきものである.但し,それぞれの最先端は“science-based technology”/“technology-based science”であり,今日では相互不可分の関係にある.しかしながら,最先端の ICT (information communication technology) においても「失敗に学ぶという技術の本質」は少しも変わっておらず,このことこそが「根本的な技術リテラシー」として「情報リテラシー」と共に万人に理解されるべきものである.
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日本のエネルギー資源自給率 -「再生可能エネルギー」の学習前に学ぶべき基礎知識- 査読あり
寺内 衛、寺内かえで
大学の物理教育 20 ( 1 ) 27 - 30 2014年3月
共著
担当区分:筆頭著者
日本における資源別エネルギー供給量並びに部門別最終エネルギー消費量の推移の数値データを利用した講義を2013年度後期に実際に行なってみたところ、現在の大学生が有している「エネルギー」に関する常識が、第一次石油ショックを児童期の実体験として経験している筆者とは全く異なるものであることを強く認識させられる結果となった。大学生の「エネルギー」に関する常識は初等中等教育課程における「エネルギー教育」の内容によるところが多いと考えられるが、この状況の一端を報告し、その対応のために筆者が考案した「大部分のエネルギー資源を日本は海外に依存しているという事実を説明するための資料」とそれを用いた講義を受講した大学生の反応を紹介する。
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「再生エネルギー」の学習に活かしたい数量的データについて 査読あり
寺内 衛、寺内かえで
大学の物理教育 19 ( 3 ) 96 - 100 2013年11月
共著
担当区分:筆頭著者
本稿では、日本がこれまでにどのくらいの量のエネルギーをどのような手段によって得てきたか、また、それらエネルギーがどのような部門でどのくらい使用されてきたのか、を、(財)日本エネルギー経済研究所が公表している『EDMC/エネルギー・経済統計要覧(2013年版)』に基づいて数量的に示す。次いで、太陽光・太陽熱・風力・地熱など、現在我々が「再生可能エネルギー」と考えているものから原理的にどのくらいのエネルギーを取り出すことができるのか、に関して、自然科学的知見に基づく推定を示す。
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“科学”“リテラシー”に関する一考察 査読あり
寺内 衛、寺内かえで
政経研究 ( 93 ) 71 - 78 2009年11月
共著
担当区分:筆頭著者
“科学”・“リテラシー”という語は、日本においては、西欧における語義とはやや異なった意味を伝達する際に用いられている。これらの語の定義をその語源 から再検討し、そのそれぞれが本来表わす概念により適した日本語表現を提案する。“学ぶということ”の本質を問い、“教養”の重要性を指摘する。
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“専門前”教育の重要さ―初等中等教育の充実こそ急務― 査読あり
寺内かえで、寺内 衛
科学教育研究 32 ( 3 ) 236 - 237 2008年9月
共著
4名の日本人研究者に対して2008年度ノーベル物理学賞・化学賞が授与されたことから基礎科学研究が注目されたが、4博士全員が“ゆとり教育”カリキュラム以前の“文理の分け隔てのない初等中等教育”を受けて育った、という事実は看過してはならず、“専門偏重”の風潮を一日も早く改めることがまさに焦眉の急であること、を指摘した。
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A Test Circuit for Evaluating Characteristics Mismatch in Metal-Oxide- Semiconductor Field- Effect Transistor Pairs by Estimating Conductance Variation through Voltage Measurement 査読あり
Mamoru Terauchi, Kazuo Terada
Japanese Journal of Applied Physics 47 4480 - 4486 2008年6月
共著
担当区分:筆頭著者
同一寸法で設計されたMOSFET対の電気的特性(特に飽和領域で動作している場合の特性)の違いを、電圧測定によって調べる新たなテスト回路を提案し、それを利用したMOSFETの特性ばらつき評価手法を、回路シミュレーションを通じて解析した。また、提案テスト回路のLSI製造プロセスモニタリングへの適用可能性についても議論した。
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Impact of Substrate Bias on Fixed-Pattern- Noise in Active Pixel Sensor Cells 査読あり
Mamoru Terauchi
Japanese Journal of Applied Physics 46 7303 - 7305 2007年11月
単著
担当区分:筆頭著者
アクティブピクセルセンサ(APS)における固定パターン雑音(FPN)に対する基板(ボディ)バイアスの影響を研究した。同一のウェル領域内に配置された二つの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を直列に接続したテストデバイスを測定することにより、従来技術に係るAPSセルを用いた通常の回路方式においては不可避であるところの有限の大きさを有する基板バイアスが、APSセルに含まれるソースフォロワアンプの特性ゆらぎを悪化させ、相関二重サンプリングなどの従来技術に係る補正方法によっては改善され得ない性質を有するFPNを引き起こすことを明らかにした。さらに、MOSFETのゲートとドレインとを接続することによって実現される対数変換回路の電流電圧特性も、基板バイアスの影響を受け、基板バイアスがゼロの場合と比較して特性ばらつきが増大することも明らかにした。
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Feasibility Study of a Novel Four Transistor Silicon-on-Insulator Static Random Access Memory Cell Utilizing Partial Trench Isolation 査読あり
Mamoru Terauchi
Japanese Journal of Applied Physics 46 5136 - 5138 2007年8月
単著
担当区分:筆頭著者
0.5 V動作を志向し、薄膜SOI(Silicon-On- Insulator)基板上に作成した四つの薄膜SOI金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)からなる新規スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を提案する。本研究に係る新規SRAMにおいては、対向接続されたトランジスタ対のボディ領域が負荷抵抗として利用される。各SRAMセルをワード線に接続しているトランスファーMOSFETはダイナミックスレッショルドMOSFET(DTMOS)である。部分トレンチ分離法を用いることにより、本研究に係るSRAMセルにおいては、ボディコンタクトを実現するための特殊なゲート電極形状が廃されている。回路解析機能を有するデバイスシミュレータを利用することによって、本研究において提案されたSRAMセルが0.5 Vという低電圧で正常に動作することが明らかになった。
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Impact of Forward Substrate Bias on Threshold Voltage Fluctuation in Metal- Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistors 査読あり
Mamoru Terauchi
Japanese Journal of Applied Physics 46 4105 - 4107 2007年7月
単著
担当区分:筆頭著者
金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の閾値電圧(Vth)に対する順方向基板(ボディ)バイアス電圧の影響及びそのデバイスパラメータ(ゲート長、基板不純物濃度、ゲート酸化膜厚など)依存性を、チャージシェアリングモデルを用いて検討した。0.5 Vの順方向基板バイアス電圧を印加することによって、100 nm以下のゲート長を有するデバイスにおいて、Vthゆらぎが最大20 %も抑制され、Vthのデバイスパラメータに対する感度を低下させることが可能であることが示された。さらに、順方向基板バイアス電圧によるVthゆらぎ抑制効果を例示する実測結果も示した。
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A Wide-Dynamic Range Photodiode-Type Active Pixel Sensor Cell with Seamlessly Combined Logarithmic-Linear- Logarithmic Response 査読あり
Atsushi Hamasaki, Mamoru Terauchi, Kenju Horii
Japanese Journal of Applied Physics 46 4051 - 4054 2007年7月
共著
連続的に切り替わる対数-線型-対数応答を有する広ダイナミックレンジフォトダイオード(PD)型アクティブピクセルセンサ(APS)セルを初めて提案し、その動作を回路シミュレーションによって確認した。提案したAPSセルは、従来技術に係る3トランジスタ(3Tr)型PD APSセルに対して、そのリセットMOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)に並列に、二つの付加的なMOSFETを有している。以前に提案した動作方式を利用することにより、今回提案した5Tr型PD APSセルが連続的に切り替わる対数-線型-対数応答を有することが示された。
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Temperature Dependence of the Subthreshold Characteristics of Dynamic Threshold Metal-Oxide- Semiconductor Field-Effect Transistors and Its Application to an Absolute-Temperature Sensing Scheme for Low-Voltage Operation 査読あり
Mamoru Terauchi
Japanese Journal of Applied Physics 46 4102 - 4104 2007年7月
単著
担当区分:筆頭著者
ダイナミックスレッショルド金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(DTMOS)のサブスレッショルド領域での電圧電流特性の温度依存性に基づく絶対温度検出方法を提案する。この提案方法は、0.5 Vより大きな電圧や、初期較正を必要としない。この方法は、SOI(Silicon-On-Insulator)基板を用いるSOI技術に基づくSOI回路に適しているが、通常のバルク基板を用いるMOSデバイスに対しても容易に適用することが可能であり、バルクMOSデバイスを用いた絶対温度測定の実測結果も示した。
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連続的に切り替わる線形-対数応答特性を有するフォトダイオード型4-Trアクティブピクセルセンサセル 査読あり
浜崎 淳、寺内 衛、堀居賢樹
映像情報メディア学会誌 60 ( 7 ) 1111 - 1113 2006年7月
共著
連続的に切り替わる線形-対数応答特性を有するフォトダイオード型4-Trアクティブピクセルセンサセルの提案とシミュレーションによる性能予測。適切に選択したバイアス電圧でリセットトランジスタを弱反転状態にバイアスすることにより、線型応答→対数応答へ自動的に特性を変化させられることを見いだした。
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A Novel Operation Scheme for Realizing Combined Linear- Logarithmic Response in Photodiode-Type Active Pixel Sensor Cells 査読あり
Atsushi Hamasaki, Mamoru Terauchi, Kenju Horii
Japanese Journal of Applied Physics 45 3326 - 3329 2006年4月
共著
連続した線型-対数応答を有するフォトダイオード(PD)型アクティブピクセルセンサ(APS)セルを提案する。3トランジスタ(3Tr)型PD APSセルにおいて、適切に選択されたバイアス電圧によってリセットトランジスタを弱反転領域で動作させることにより、従来技術に係る3Tr PD APSセルが、連続的に接続された線型-対数応答を示すことをシミュレーションにより明らかにした。従来技術に係るAPSセルの線型応答領域におけるダイナミックレンジ拡大手法についても言及している。
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A Novel Operation Scheme for Realizing Combined Linear- Logarithmic Response in Photodiode- Type Active Pixel Sensor Cells 査読あり
Atsushi Hamasaki, Mamoru Terauchi, Kenju Horii
Extended Abstracts of the 2005 International Conference on Solid-State Devices and Materials 666 - 667 2005年9月
共著
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Selectable Logarithmic/Linear Response Active Pixel Sensor Cell with Reduced Fixed-Pattern- Noise Based on Dynamic Threshold MOS Operation 査読あり
Mamoru Terauchi, Atsushi Hamasaki, Arinori Suketa
Japanese Journal of Applied Physics 44 2347 - 2350 2005年4月
共著
担当区分:筆頭著者
従来技術に係る素子に比べてより低い固定パターン雑音(FPN)を有する、線型/対数応答のいずれかを選択可能なアクティブピクセルセンサ(APS)セルを提案する。このAPSセルは、四つのダイナミックスレッショルド金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(DTMOS)より構成されている。DTMOSは、従来の金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)と比較して、本質的に特性ゆらぎが小さいが、それはチャージシェアリングモデルによって説明されうる。よって、提案されたAPSセルは、対数応答領域において、従来技術に係る対数応答APSセルよりも、外部に雑音低減回路が無い場合においても低いFPNを有することになる。提案されたAPSセルによるFPN低減を、実デバイスの読み出し回路を模したテスト回路を測定することによって確認した。
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A Selectable Logarithmic / Linear Response Active Pixel Sensor Cell with Reduced Fixed-Pattern- Noise Based on DTMOS Operation 査読あり
Mamoru Terauchi, Atsushi Hamasaki, Arinori Suketa
Extended Abstracts of the 2004 International Conference on Solid-State Devices and Materials 504 - 505 2004年9月
共著
担当区分:筆頭著者
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SOI SRAM / DRAM Cells for 0.5 V Operation 査読あり
Mamoru Terauchi
Japanese Journal of Applied Physics 43 2160 - 2165 2004年4月
単著
担当区分:筆頭著者
SOI(Silicon-On-Insulator)基板を用いて作成された、共に低電圧動作が可能な、4トランジスタから構成されるスタティックランダムアクセスメモリ(4T SRAM)及びダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)ゲインセルが記述される。双方のセルは、部分空乏型SOI金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のボディ領域を積極的に活用したものである。4T SRAMセルでは、H字型のゲート電極を有するSOI MOSFETのボディ領域が、提案したSRAMセルにおけるインバータ対の負荷抵抗として用いられており、その抵抗値は、MOSFET本体の閾値電圧とは独立に制御されうる。シミュレーションの結果、提案した4T SRAMの電源電圧0.5 Vでの安定動作が示された。SOI DRAMゲインセルは、p型チャネル接合型電界効果トランジスタ(JFET)とn型チャネルMOSFETから構成されており、MOSFETのソース拡散層がJFETのゲート拡散層を兼ねているものである。このJFETのゲート接合容量に信号電荷が蓄えられ、そのソース-ドレイン間コンダクタンスを変調する。シミュレーションの結果、提案したSOI DRAMゲインセルが0.5 Vの電源電圧下で正常動作することが確認された。
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A Novel Photodiode- Type Active Pixel Sensor Utilizing DTMOS with Reduced Fixed-Pattern Noise 査読あり
Mamoru Terauchi
Technical Digest of 2003 IEEE International SOI Conference 57 - 58 2003年10月
単著
担当区分:筆頭著者
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SOI SRAM / DRAM Cells for 0.5 Volt Operation 査読あり
Mamoru Terauchi
Extended Abstracts of the 2003 International Conference on Solid-State Devices and Materials 620 - 621 2003年9月
単著
担当区分:筆頭著者
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A 'Self-Body- Biased' SOI MOSFET: A Novel Body-Voltage- Controlled SOI MOSFET for Low Voltage Applications 査読あり
Mamoru Terauchi, Shichio Funakoshi
Japanese Journal of Applied Physics 42 2014 - 2019 2003年4月
共著
担当区分:筆頭著者
新たなボディポテンシャル制御方式を利用したSOI(Silicon-On-Insulator)金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を提案し、その特性をシミュレーションによって検討した。その“オン”状態では、ボディポテンシャルはゲート空乏層によって外部のボディ端子から電気的に分離され、ドレイン電圧とドレイン電流とによって自動的に制御される。このような新しい構造によって、バルク基板を用いた同等のMOSFETに対して、30%以上の電流駆動力増大が実現されうることがシミュレーションから予測された。ミックストモードシミュレーションにより、提案したデバイスによって構成されたCMOSインバータは、バルクCMOSインバータと比較して、より短い伝播遅延を有することが明らかになった。さらに、シミュレーションにより、提案したデバイスにおいては、通常の部分空乏型SOIデバイスに特有の、伝播遅延の履歴効果が無いことが明らかになった。これは、提案したデバイスが“オフ”状態では、通常のボディ固定部分空乏型SOIデバイスと全く等価であり、履歴効果の主因である過剰な多数キャリアを、“オフ”状態になるたびにボディ端子から掃き出すことが可能であるためである。
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A Logic-Process- Compatible SOI DRAM Gain Cell Operating at 0.5 Volt 査読あり
Mamoru Terauchi
Technical Digest of 2002 IEEE International SOI Conference 86 - 87 2002年10月
単著
担当区分:筆頭著者
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'History Effect'- Free Operation of 'SBB' SOI MOSFETs 査読あり
Mamoru Terauchi, Shichio Funakoshi
Extended Abstract of 2002 International Conference on Solid-State Devices and Materials 596 - 597 2002年9月
共著
担当区分:筆頭著者
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Threshold Voltage Fluctuation Analysis in Dynamic Threshold MOSFET Based on Charge-Sharing 査読あり
Mamoru Terauchi
Technical Digest of 2001 IEEE International SOI Conference 53 - 54 2001年10月
単著
担当区分:筆頭著者
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A Novel 4T SRAM Cell Utilizing 'Self-Body- Biased' SOI MOSFET Structure Operating at 0.5 Volt 査読あり
Mamoru Terauchi
Technical Digest of 2000 IEEE International SOI Conference 108 - 109 2000年10月
単著
担当区分:筆頭著者
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Design Guideline and Performance Prediction of 'SBB' SOI MOSFETs 査読あり
Shichio Funakoshi, Mamoru Terauchi
Technical Digest of 2000 IEEE International SOI Conference 52 - 53 2000年10月
共著
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'Self-Body- Biased' SOI MOSFET through 'Depletion Isolation Effect' 査読あり
Mamoru Terauchi, Kazuo Terada
Technical Digest of 1999 International SOI Conference 36 - 37 1999年10月
共著
担当区分:筆頭著者
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The Effect of Ion Implantation on the Gate Oxide Integrity of SOI Wafers 査読あり
Terauchi, Samata, Kubota, Yoshimi
Technical Digest of 1998 International SOI Conference 125 - 126 1998年10月
共著
担当区分:筆頭著者
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Evaluation of 0.3 micron Poly-Silicon CMOS Circuits for Intelligent Power IC Application 査読あり
Tomoko Matsudai, Mamoru Terauchi, Makoto Yoshimi, Norio Yasuhara, Yukihiro Ushiku, Akio Nakagawa
Japanese Journal of Applied Physics 37 1103 - 1106 1998年4月
共著
インテリジェントパワーIC向け0.3ミクロンポリシリコン薄膜トランジスタによるCMOS回路の提案とその実証。0.3ミクロンポリシリコン薄膜トランジスタを試作し、その電圧電流特性を測定した。
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'Depletion Isolation Effect' of Surrounding Gate Transistors 査読あり
Mamoru Terauchi, Akihiro Nitayama, Naoyuki Shigyo, Fumio Horiguchi
IEEE Transactions on Electron Devices 44 2303 - 2305 1997年12月
共著
担当区分:筆頭著者
0.5 micron以下の大きさを有する取り巻きゲート型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(SGT)を作成し、その電圧電流特性を研究した。シリコン柱が完全には空乏化していないSGT(例えば、0.6 micron SGT)においても、シリコン柱の下部拡散層をドレインとして用い、充分に高い電圧を印加することによって、完全空乏型SOI(Silicon-On-Insulator)デバイスに特有の理想的な電圧電流特性(例えば、室温で60 mV/dec.に迫る程の理想的なサブスレッショルド係数、基板バイアス電圧に依存しない閾値電圧など)が観測された(空乏分離効果)。
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Advantage of SOI Technology in Low Voltage ULSIs 査読あり
M. Yoshimi, S. Kawanaka, T. Yamada, M. Terauchi, T. Shino, T. Fuse, Y. Oowaki, S. Watanabe
SPIE Microelectronic Device Technology 3212 178 - 187 1997年10月
共著
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An Ultra Low Voltage SOI CMOS Pass-Gate Logic 査読あり
Fuse, Oowaki, Terauchi, Watanabe, Yoshimi, Oouchi, Matsunaga
IEICE Transactions on Electronics E80-C 472 - 477 1997年10月
共著
SOI MOSFETによる超低電圧動作パスゲート論理回路の提案とその実証。素子試作を行ない、0.5 V動作を確認した。
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Evaluation of 0.3 mm Poly-Silicon CMOS Circuits for Intelligent Power IC Application 査読あり
Tomoko Matsudai, Mamoru Terauchi, Makoto Yoshimi, Norio Yasuhara, Yukihiro Ushiku, Akio Nakagawa
Extended Abstracts of the 1997 International Conference on Solid-State Devices and Materials 378 - 379 1997年9月
共著
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Suppression of the Floating-Body Effect in SOI MOSFETs by Bandgap Engineering Method Using a Si1-xGex Source Structure 査読あり
Yoshimi, Terauchi, Nishiyama, Arisumi, Matsuzawa, Shigyo, Takeno, Tomita, Suzuki, Ushiku, Tango
IEEE Transactions on Electron Devices 44 423 - 430 1997年3月
共著
SOI MOSFETにおける基板浮遊効果を抑制するバンドギャップエンジニアリングの提唱とSiGeソース/ドレイン構造による実証。
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A 0.5V 200Mhz 1-stage 32b ALU using a body bias controlled SOI Pass-Gate Logic 査読あり
Fuse, Oowaki, Yamada, Kamoshida, Oota, Shino, Kawanaka, Terauchi, Yoshida, Matsubara, et al.
Technical Digest of 1997 IEEE International Solid-State Circuits Conference 286 - 287 1997年2月
共著
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The Impact of the Floating-Body Effect Suppression on SOI Integrated Circuits 査読あり
Mamoru Terauchi, Akira Nishiyama, Tomohisa Mizuno, Makoto Yoshimi, Shigeyoshi Watanabe
Technical Digest of 1996 IEEE International Electron Devices Meeting 855 - 858 1996年12月
共著
担当区分:筆頭著者
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Analysis of Floating-Body-Induced Leakage Current in 0.15 micron SOI DRAM 査読あり
Mamoru Terauchi, Makoto Yoshimi
Technical Digest of 1996 IEEE International SOI Conference 138 - 139 1996年10月
共著
担当区分:筆頭著者
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Reduction of the Floating-Body Effect in SOI-MOSFETs by the Bandgap Engineering Method 査読あり
Yoshimi, NIshiyama, Arisumi, Terauchi, Matsuzawa, Shigyo
Proceedings of 7th International Symposium on Silicon-On-Insulator Technology and Devices 231 - 236 1996年10月
共著
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Advantages of Low Voltage Applications and Issues to be Solved in SOI Technology 査読あり
Yoshimi, Terauchi, Nishiyama, Numano, Kubota, Watanabe, Tango
Technical Digest of 1996 IEEE International SOI Conference 4 - 5 1996年10月
共著
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Analysis of Si-Ge Source Structure in 0.15 micron SOI MOSFETs Using Two Dimensional Device Simulation 査読あり
Arisumi, Matsuzawa, Shigyo, Terauchi, Nishiyama, Yoshimi
Japanese Journal of Applied Physics 35 992 - 995 1996年4月
共著
SOI MOSFETにおいて基板浮遊効果を抑制するためのSiGeソース/ドレイン構造に関するシミュレーションによる考察。
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Formation of SiGe Source/Drain Using Ge Implantation for Floating-Body Effect Resistant SOI MOSFETs 査読あり
Nishiyama, Arisumi, Terauchi, Takeno, Suzuki, Takakuwa, Yoshimi
Japanese Journal of Applied Physics 35 954 - 959 1996年4月
共著
SOI MOSFETにおいて基板浮遊効果を抑制するためのSiGeソース/ドレイン形成に関する実験的検証。
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0.5V SOI CMOS Pass-Gate Logic 査読あり
Fuse, Oowaki, Terauchi, Watanabe, Yoshimi, Oouchi, Matsunaga
Digest of Technical Papers, 1996 IEEE International Solid-State Circuits Conference 88 - 89 1996年2月
共著
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Bandgap Engineering Technology for Suppressing the Floating-Body-Effect in 0.15 mm SOI-MOSFET 査読あり
Yoshimi, Nishiyama, Terauchi, Arisumi, Murakoshi, Ushiku, Takeno, Suzuki
Technical Digest of 1995 IEEE International SOI Conference 80 - 81 1995年12月
共著
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Formation of SiGe Source/Drain Using Ge Implantation for Floating-Body Effect Resistant SOI MOSFETs 査読あり
Nishiyama, Arisumi, Terauchi, Yoshimi, Takeno, Suzuki
Extended Abstracts of the 1995 International Conference on Solid State Devices and Materials 545 - 547 1995年9月
共著
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Analysis of Si-Ge Source Structure in 0.15 micron SOI MOSFETs Using Two-Dimensional Device Simulation 査読あり
Arisumi, Matsuzawa, Shigyo, Terauchi, Nishiyama, Yoshimi
Extended Abstracts of the 1995 International Conference on Solid State Devices and Materials 860 - 862 1995年9月
共著
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Suppression of the Floating-Body Effects in SOI MOSFETs by Bandgap Engineering 査読あり
Mamoru Terauchi, Makoto Yoshimi, Atsushi Murakoshi, Yukihiro Ushiku
Digest of Technical Papers, 1995 Symposium on VLSI Technology 35 - 36 1995年6月
共著
担当区分:筆頭著者
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Technology Trends of Silicon-On-Insulator -Its Advantages and Problems to be Solved- 査読あり
Yoshimi, Terauchi, Murakoshi, Koh, Matsuzawa, Shigyo, Ushiku
Digest of Technical Papers, 1994 IEEE Electron Devices Meeting 429 - 432 1994年12月
共著
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A Surrounding Gate Transistor (SGT) Gain Cell for Ultra High Density DRAMs 査読あり
Mamoru Terauchi, Akihiro Nitayama, Fumio Horiguchi, Fujio Masuoka
Digest of Technical Papers, 1993 Symposium on VLSI Technology 21 - 22 1993年6月
共著
担当区分:筆頭著者
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Primary Processes in Sensory Rhodopsin and Retinochrome 査読あり
Kobayashi, Ohtani, Tsuda, Ogasawara, Koshihara, Ichimura, Hara, Terauchi
Plenum Photobiological Science: Its Application 561 - 570 1991年4月
共著
Sensory RhodopsinとRetinochromeの光初期過程を短時間分解分光法を用いて調べた。
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Femtosecond Spectroscopy of Acidified Bacteriorhodopsin 査読あり
Takayoshi Kobayashi, Mamoru Terauchi, Masayuki Yoshizawa, Makoto Taiji, Tsutomu Kouyama
Proceedings of 1990 International Quantum Electronics Conference 182 - 182 1990年6月
共著
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Femtosecond Spectroscopy of Acidified and Neutral Bacteriorhodopsin 査読あり
Takayoshi Kobayashi, Mamoru Terauchi, Tsutomu Kouyama, Masayuki Yoshizawa, Makoto Taiji
SPIE Laser Applications in Life Science 1403 407 - 416 1990年5月
共著
バクテリオロドプシンの酸性状態(bR605)及び中性状態(bR568)におけるフェムト秒時間分解分光測定を、450-900 nmに亘る広いスペクトル範囲で行ない、その光初期過程を比較した。中性状態では、860 nmでの誘導放出と480 nmでの励起状態吸収が、500 fsの時定数で同時に減衰した。この結果は、460 nmでの過渡吸収種がbR586のS1状態に対応する、という従前の報文を支持するものである。酸性状態では、860 nmでの誘導放出と480 nmでの励起状態吸収の減衰が、1.5±0.2 ps及び8.6±0.9 psという二つの時定数で表わされる。これら二つの成分は、酸性状態で存在する二つのアイソマーによるものと推定される。酸性状態においても、誘導放出や励起状態吸収には時間に依存するような振動構造は見られなかった。この実験結果から、S1状態におけるレチナール分子のC13-C14回りの異性化が、過減衰振動で記述されることがわかる。すなわち、S1状態では、異性化角は単調に変化するのみである。
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Primary Photoprocesses in Bacteriorhodopsin and Octopus Rhodopsin by Time-Resolved Spectroscopy
Mamoru Terauchi
1990年3月
単著
高度好塩菌halobacterium halobiumの光感受性タンパクであるバクテリオロドプシンの酸性状態(bR605)及び中性状態(bR568)におけるフェムト秒時間分解分光測定を、450-900 nmに亘る広いスペクトル範囲で行ない、その光初期過程を比較した。中性状態に関しては、過渡吸収種がbR568のS1状態に対応するという結果が得られた。酸性状態に関しては、酸性状態で存在する二つのアイソマーによるものと推定される二成分に対応する過渡応答が観測された。さらに、S1状態におけるレチナール分子の炭素骨格C13-C14回りの異性化角が時間と共に単調に変化することが明らかになった。
また、タコロドプシンのナノ秒時間分解分光を行ない、その光初期過程逆反応の温度依存性を調べることによって、どの反応過程におけるロドプシンのconformation変化が最大なのかを突き止めるための研究を行なった。 -
Picosecond Absorption Spectra of a Reaction Center from a Novel Thermophilic Photosynthetic Bacterium 'Chromatium tepidum' 査読あり
Nozawa, Terauchi, Kobayashi, Hatano
Springer Series in Chemical Physics 48 606 - 609 1988年10月
共著
新種の耐熱性光合成細菌'Chromatium tepidum'の光合成反応中心のピコ秒時間分解分光測定。
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Photo-induced Electron Transfer from Colloidal Cadmium Sulfide to Methylviologen: A Picosecond Transient Absorption Study 査読あり
Nosaka, Miyama, Terauchi, Kobayashi
Journal of Physical Chemistry 92 255 - 256 1988年10月
共著
コロイド状硫化カドミウムからメチルビオローゲンへの光誘起電子伝達現象をNd:YAGレーザーを用いたピコ秒時間分解吸収測定により測定。
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Picosecond Absorption Spectra of a Reaction Center from a Novel Thermophilic Photosynthetic Bacterium 'Chromatium tepidum' 査読あり
Nozawa, Hatano, Terauchi, Kobayashi, Trost, Blankenship
Proceedings of 1988 International Conference on Ultrafast Phenomena 172 - 173 1988年8月
共著
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Lasing and Gain Properties of a Giant Dipole Molecule: 1-[p-(N,N-Dimethyl-amino)phenyl]-4-(p-Nitrophenyl)-1,3-Butadiene 査読あり
Mamoru Terauchi, Takayoshi Kobayashi
Chemical Physics Letters 137 319 - 323 1987年10月
共著
担当区分:筆頭著者
励起状態で非常に大きな双極子能率を有すると考えられる1-[p-(N,N-Dimethylamino)phenyl]-4-(p-Nitrophenyl)-1,3-Butadieneの第一励起状態での双極子能率を測定し、そのナノ秒窒素レーザー励起によるレーザー発振特性を、ピコ秒YAGレーザー励起による過渡吸収分光測定結果と併せて考察。
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Estimation of the Transient Effective Third-Order Susceptibility (Imaginary Part) of 4-Diethylamino- 4'-Nitrostilbene by Picosecond Absorption and Gain Spectroscopy 査読あり
Takayoshi Kobayashi, Hiroyuki Ohtani, Kenji Kurokawa, Mamoru Terauchi
Proceedings of 1987 International Quantum Electronics Conference 114 - 115 1987年10月
共著
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Lasing Properties and Gain Spectrum of 4-Diethylamino-4'-Nitrostilbene with a Giant Permanent Dipole 査読あり
Takayoshi Kobayashi, Mamoru Terauchi, Hisao Uchiki
Chemical Physics Letters 126 143 - 148 1986年10月
共著
大きな双極子能率を有する電荷移動錯体4-Diethylamino-4'-Nitrostilbeneのベンゼン溶液がナノ秒窒素レーザー励起によってレーザー発振することを初めて見いだし、そのレーザー発振スペクトルを測定。